今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
2.28は「21143」で前週比「-9.6%」。
毎日階段状に下落していく珍しい一週間でした。
1月末は「23205」で2月月間では「-8.9%」。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24448」で今は高値から「−15.6%」の水準。
日本10年債利回り
※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成
2.28は約「-0.15%」(前週末は「-0.05%」)で前週より大幅低下。
世界的に国債にマネーが逃避した一週間。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
一気に円高方向へ。
週間で3%以上の円高。
個人的な勘では「日本売り」と判断するのはまだ早計かと。
と先週書いていましたが、リスクオフ局面での「円売り、日本株売り」という事態はとりあえず今週は起きませんでした。
2019年のピークは4月「1ドル=112.41円」で、ボトムは1月の「1ドル=104.97円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2020年1月末
2.28の日本バフェット指標は「1.04」で前週の「1.15」より大幅低下。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.77」。
割高圏の目安「1.1」以下なので、長期的観点からは
日本株はやや割高?
と推測。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.29」。
日本の時価総額は約「588.0兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を20.2%下回っています。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2019年4月12日
2019.2.21 23934億円(約2.4兆円)。
前週比-29億円。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」程度で、この指標からは
ふつう?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末の概算値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年1月末
2020年1月末の東証一部PBRは「1.2」(前月比+0.0)でした。
2019年10~2020年1月は「1.2倍」で変わらず。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
ふつう~やや割高?(割安ではなさそう)
と判断。
2月の結果はどうなりますか。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2020.1.31
2.21は「-15.25」。
前週の「-13.59」からマイナス幅が拡大。
来週は久々に「20」に到達するか。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
昨年は「-16~-11」の狭いレンジでずっとうろうろ。
今年も今のところさえない展開。
※出所:トレーダーズ・ウェブより作成 ※期間:2019.1.11~2019.12.27
割安の目安「-20」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:24.9
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
2.28は「42.81」。前週の「18.91」より急騰。
長期平均は「24.65」であり、投資家心理は
不安?
と推測。
割安の目安「30」より大きく、最近では最も高い値であり、短期的な株価水準としては「割安である」可能性も。
※長期的には不明
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2019.5月:25
2019.8月:26
2020.2月:43
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒やや割高?
★信用買い残⇒ふつう?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう(2月でなく1月末のデータ)
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう(1.21のデータ)
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒(短期的には)割安?
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「ふつう~やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
今週は株価もリート指数も大幅下落。
割高感はそこそこに解消。
●「日本のバフェット指標」「時価総額」:割高感はそこそこ減退
●「信用買い残」「信用評価損益率」:ほぼ平均値か平均以下
●日経VI:「40」台はときどきしかみられない高値
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-20.9%」の水準
●東証リート指数:週間で「10.1%」の下落
日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円の買い出動。
下記サイトによれば今週は4回(全日)出動。2800億円ほど購入。
※参照サイト:●TOPIX:日銀ETF買い入れ結果、https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ4年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
2020.2.28のドル建て日経平均は「194.20」(前週は「208.92」)で大幅下落。
今回の上げ相場では今のところ「219」程度がピーク。
円売りもあり、ドル建てでは崩れ出したようにも見える日経平均。
先週上記のように書いていましたが、ここまで急速とは。
あとがき
日本の「時価総額」と「バフェット指標」。
これらだけでみると、最近は今くらいをボトムに切り返すことが多い株価水準。
2018.12月、2019.5月、2019.8月など。
今回も反転するかどうか。
短期的にはいったん落ち着きそうな気もしますが、わかりません。
※長期的には割安水準とは思われず
そして、やはりFRB利下げがらみのニュースが。
記事より引用。
市場では0.50%の大幅利下げに踏み切るとの観測が高まっている
金曜の夜の日経平均先物は数%下落していましたが、利下げ観測もあって最終的には金曜終値付近に戻しています。
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