ユキマツの「長期投資のタイミング」

投資歴16年目。 「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

2020年のこれまで ~米国市場の概況~

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先週の米国市場を

「米国株式の割安割高を判断する目安」

になると思われる指標などで概観してみます。

ごく簡単な米国市場の概観

<先週のS&P500>

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※出所:米S&P 500インデックス(SPX - Investing.com

4.17は「2875」。前週末比「+3.0」。

4月は今のところ「+11.2

2020.2月の最高値「3394」から「-15.3%」の水準。

<ここ5日の米国10年国債利回り>

f:id:yukimatu-tousi:20200419130725p:plain※出所:米国 10年 | 米国 10年 債券利回り

4.17は「0.64%」。前週の「0.74%」から低下。一時よりは比較的落ち着いた動き。

定点観測

以下の4つで定点観測してみます。

恐怖指数<米国市場。S&P500の変動性>

ジャンク債スプレッド<米国市場。クレジットスプレッドの一つ>

S&P500のPBR<米国の代表的な株価指数のPBR>

米国バフェット指標 <米国の時価総額÷米国の名目GDP>

恐怖指数

<1990年~>

f:id:yukimatu-tousi:20200419130842p:plain<先週>

f:id:yukimatu-tousi:20200419130900p:plain※出所:S&P 500 VIXインデックス

4.17は「38.15」。前週の「41.67」より低下。

低下傾向が継続。

長期的にはまだ異常値。

水準としては長期平均(「19.3」)より高く、米国の市場心理は

不安?

と推測。

目安の「30」以上であり、短期的には株価は割安?の可能性。

※参考:2018年以降の高い値(場中含む。概算値)

・2018.2月:「50」

・2018.10月:「29」

・2018.12月:「36」

・2019.5月:「23」

・2019.8月:「25」

・2020.3月:「85

<恐怖指数について詳しくはコチラ↓>

www.yukimatu-value.com
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ジャンク債スプレッド

ジャンク債スプレッドとは

①ジャンク債スプレッド

米国のハイ・イールド債(格付け:BB)の利回り-米国債(10年物)の利回り

※本記事ではオプション調整後

②ジャンク債スプレッドが大きい⇒株式は割安傾向

③ジャンク債スプレッドが小さい⇒株式は割高傾向

④★平均値(幾何平均):3.3

 ★中央値:3.2

<期間:1997.1月~2020.3月の月末>

推移グラフと現在の状況判断

<1997年以降>

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※出所:ICE BofAML US High Yield BB Option-Adjusted Spread (BAMLH0A1HYBB) | FRED | St. Louis Fedより作成 ※期間:1997.1月末~2020.4.16
2020.4.16時点のジャンク債スプレッド(格付けBB、オプション調整後)は「5.24」で、前週の「5.57」より引き続き縮小。

スプレッドの長期平均は「3.3」で今は大幅に上回っており、投資家心理は不安?か。

<ここ1年>

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※出所:
ICE BofAML US High Yield BB Option-Adjusted Spread (BAMLH0A1HYBB) | FRED | St. Louis Fedより作成  

●FRB、無制限の量的緩和(2020.3.23)

●FRB、ジャンク債(BB格まで)を購入(2020.4.9頃)

を契機に今のところBB格のスプレッド拡大は押さえ込めている印象。

<ジャンク債スプレッドについて詳しくはコチラ↓>
www.yukimatu-value.com

S&P500のPBR

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※出所:S&P 500 Price to Book Value

1999年末~直近のS&P500のPBRの推移です。

4.17時点の推計値は「3.14」。前週の「3.09」より大きく上昇。

この期間の中央値「2.77」を10%以上上回り、現在株価は

ふつう~やや割高

か。

※最近のS&P500の高PBR

①2018.1.26:3.60倍

②2018.9.21:3.51倍

③2020.1.17:3.76倍

f:id:yukimatu-tousi:20200419131852p:plain※出所:S&P 500 Price to Book Value

<S&P500のPBRについて詳しくはコチラ↓>

www.yukimatu-value.com

米国バフェット指標

米国バフェット指標とは

①米国バフェット指標=米国の時価総額÷米国の名目GDP

②米国株式の割安割高を判断する目安

③米国の時価総額=NYSE+Nasdaqで計算

推移グラフと現在の状況判断

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※出所:グローバルノートWFEのデータより管理者作成 ※期間:1995年末~2019年末 

米国の時価総額は2020年2月末で約「28.0兆ドル」(前月末は「36.7兆ドル」)。

2020年2月末の米国バフェット指標は「1.25」(前月末は「1.64」)。

米国の時価総額は1月⇒2月で「23.7%減」という大幅減少。

現在のバフェット指標は2月末からS&P500が2.7%程度下げていることを考慮すると、1995年からの中央値(1.33)を下回っていそうな水準(適当な推測です)。

米国株の水準は

ふつう~やや割安?

と推測。

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※データ出所:
https://www.world-exchanges.org/世界経済のネタ帳のデータより作成

※2020年米国名目GDP:22.32兆ドル(IMF推計)

米国バフェット指標について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での米国市場の割高割安、4つの指標からの推測、まとめ

あくまで経験的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

恐怖指数⇒割安時期の可能性

ジャンク債スプレッド⇒割安時期の可能性

S&P500のPBR⇒ふつう~やや割高?

 ★米国バフェット指標 ⇒ふつう~やや割安?

以上から米国株の水準は

ふつう?(投資タイミングとして、ふつう?)

と推測。

また

★米国の金融政策:緩和的(ポジティブ要因?)

★米国の景気 :悪化傾向(ネガティブ要因?)

と推測。

株価水準、金融政策、景気動向から考え、現時点で米国株の投資タイミングに関して

・株価水準はやや魅力的だが決して安易には出動したくないタイミング

・「景気後退の進行や株価下落をじっくり待ってから動き出すか」「少しずつ段階的に投資を始めるか」悩ましい時期

か。

リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、大きめに動いたときにちょこちょこリバランスしながら様子観察が無難か。

※個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

最近のバブル崩壊後の株価低迷期と現在のデータ比較

※表のデータ出所 ・世界のバフェット指標:GLOBAL NOTEhttps://www.world-exchanges.org/ ・OECD景気先行指数:OECD Data ・シラーPER:Shiller PE Ratio ・失業率:US Unemployment Rate ・実質経済成長率:BEA National Economic Accounts ・長短金利差:米国債・金利 - Bloomberg ・かい離率:米S&P 500インデックス(SPX - Investing.com

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先週も株価上昇、割安感は減退。

・恐怖指数、ジャンク債スプレッド:引き続き高値

・S&P500のPBR、シラーPER:割安感減退

・長短金利差:大きめに縮小

おわりに

S&P500は3月の安値「2190」から先週「2875」となり、底から「31.3%」の上昇。

2月からの下げは一方的で急でした(「3394⇒2190」で「35.5%」の下落)が、その後のリバウンドも一方的で急なものとなっています。

恐怖指数や株価の動きに惑わされると、何だか大きな混乱に極みにいるような気にもなりますが、ここ数ヶ月の株価の動きを月単位で確認すると比較的単純。

<S&P500:月間暴騰率>

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※出所:S&P500 過去のレート - Investing.comより作成

●概ね2月以降、新型コロナ感染が世界的に急拡大

⇒景気・企業業績悪化(懸念)

⇒2月~3月は大きく株価下落

⇒4月はリバウンドしていものの、2019年末より株価は低い

要するに

「新型コロナ感染+景気・企業業績悪化(懸念)」で今年の株価は大きめに下げている

ということ。

そして、

2019年末より今の株式の割高感は減退し、当時より買いやすい状態にはなったが(個人的には割高でも割安でもなさそうと推測)いつものことながら今後の展開は不明

ということ。

「景気と株価は無関係」に思える時期もありますが、タイムラグはあっても今回は比較的「株価の動きと景気動向の連動性が確認されるパターン」と思われます。

株価同様、景気動向の先読みも極めて困難な状況(経済活動再開⇒「コロナ感染再拡大の有無」の影響が大きいか)、個人的には

★もっと分かりやすい時期(「景気拡大トレンド+金融緩和」とか「景気減速トレンド+金融引き締め」のような時期など)

にリスクテイクの度合いをより増やしたい、というスタンス。

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