即時性の高い米国の景気指標として
ECRI景気先行指数
があります。
この指標からほぼリアルタイムの米国景気動向を確認する記事。
ECRI景気先行指数とは
米国の民間調査機関ECRIが毎週発表している指数。
★指数が大きくなる⇒景気がよくなる
★指数が小さくなる⇒景気が悪くなる
と判断。
1967年以降の週次のデータが公表されています。
※Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRIで入手可
ECRI景気先行指数は「マネーサプライ」「JOC-ECRI工業市場価格指数」「住宅ローン申請」「債券実質金利」「株価」「債券利回り」「失業給付申請」の7つの要素で指数化される指数。
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ECRI景気先行指数の今
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRIより作成
2017年1月以降の推移。
最新データ2020.12.11のECRI景気先行指数(以下、先行指数)は
「145.8」(前週比+1.7)。
12.4は大きめに低下しましたが、12.11は大きめに上昇。
2020年3月のボトムから9ヶ月ほど上昇トレンド継続か。
2017年以降のECRI景気先行指数とS&P500、その傾向
2017年1月以降の「先行指数」と「S&P500」の週足データをグラフ化したもの。
以下、最近の経験則。
<先行指数が低下トレンド>
先行指数が低下トレンドにある時期は、リスク資産の比率は控えめの守備的スタンスが無難か。
<先行指数が上昇トレンド>
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRI、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Financeのデータより作成
※期間:2017.1.6~2020.12.4
先行指数が上昇トレンドにある時期は、リスク資産の比率は大き目の攻撃スタンスが報われやすいか。
いずれにせよ、株価と同様、先行指数のトレンドがいつまで続くか?といったトレンドの先読みを確実に行うことは困難であり、その意味では単なる結果論に過ぎませんが、最近の傾向。
※週次データで株価と先行指数の期間はほぼ一致していますが、数日の誤差あり
最新のECRI景気先行指数とS&P500
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRI、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Financeのデータより作成
先行指数は上昇トレンドが8ヶ月半ほど継続。
その意味では攻撃スタンスが実りやすい状況か。
ただ、11.27以降やや足踏み状態。
米国におけるコロナ再拡大、一部ロックダウンもあり、一本調子の上昇トレンドがいったん終了し、米国景気の転換期を迎える可能性があり、要注意のタイミングか。
ECRIの経験則と米国株へのアクセルの踏み具合
★先行指数が上昇トレンド⇒アクセルを強めに踏んだ方がよい要因か
★11.27以降の伸び悩み、9ヶ月近く続くトレンド転換の可能性⇒アクセルを弱めに踏んだ方がよい要因か
<わたしの勘による結論>
20~30%程度の強さ?
※個人の感想です。投資は自己判断、自己責任で
おわりに
米国の景気指標の一つ、「アメリカ Markit総合購買担当者指数」の12月分の速報値が12.16に発表されており、11月の確報値「58.6」から速報値では「55.7」に低下。
速報値であり大きく数値が変わる可能性もありますが、11月の絶好調な景況感ではなくなってきている、かも。
※出所:アメリカ Markit総合購買担当者指数より作成