今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
2.26は「28966」で前週比「-3.5%」。
1月末は「27663」で2月月間では「+4.7%」。
日経平均の直近高値は2021年2月の「30715」で今はそこから約-6%水準。
日本10年債利回り
※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成
2.26は約「0.15%」(前週末は「0.10%」)で前週より引き続き上昇。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
2.26は1ドル「106.6」円。前週は「105.4」円で円安。
2020年は「1ドル=101.2~112.2円」の変動で今は昨年のレンジ内。
米ドル指数は前週「90.3」。
今週は「90.9」でドル高。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2021年1月末
2.26の日本バフェット指標は「1.33」。
1989年頃のバブル(過去最高は「1.45」)以降では最高水準。
直近の10年移動平均は「0.93」であり、今は平均より約43%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
割高?
と推測。
2.26の日本の時価総額は約「716.2兆円」(全市場の合計値)。
ピークは2021年2月の754.4兆円。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2021年1月29日
2021.2.19 28183億円(約2.8兆円)。
前週比+920億円。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多くこの指標から株価水準は
やや割高?
と推測。
<2018.10.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
2020年1月末の東証一部PBRは「1.3」倍(前月比±0)。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
2.19は「-9.69」。
前週の「-8.01」より大きめに悪化。
2月前半はいい水準でしたが、また悪化していきそうな雰囲気。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
2.26は「28.30」。前週の「24.42」より上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
やや不安?
と推測。
節目の30には届いていない水準。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
引き続き割高っぽい状況。
●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準
●信用評価損益率:大きめに悪化
●TOPIX:2021年2月高値「1975」より約「-6%」の水準
日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円、2020年は約7.1兆円の買い出動。
下記サイトによれば今週は1回の出動。
1月は4回の出動、2月は1回のみ。
2月は前場でTOPIXが0.5%以上下げても出動しない日が増加。
明らかなモードチェンジ。
2/26は前場でそこそこ下げていましたが、買っても501億円と、あまり迫力なし。
※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果、https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/
※設備ETFの購入は換算せず
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
2021.2.26のドル建て日経平均は約「273」で前週より大きめに低下。
コロナ前の直近ピークは約「219」。
コロナ後の上げ相場のピークは約「289」(2021年2月)。
あとがき
今年は一か月半が過ぎ、まだ2000億円程度の購入。
0.5%程度の下落で出動するという動きに変化がありそう。
と前週書いていましたが、日銀のETF買い姿勢に大きな変化が見られた今週。
昨年3月のコロナショック時には1000億円以上の購入を3月だけで11回実施。
そのうち4回は2004億円の購入という大盤振る舞いでしたが、今後はあのような危機時に主に出動することになるか。
日銀が本気で株価下支えをしている時期(1000億円以上の買いを繰り返しているような時期)が長期投資のベターなタイミングになってくる可能性もあるか。
また 前週の記事で
2月第2週(2/8~10頃)の短期的なピーク感を示唆している指標<東証一部騰落レシオ(25日)><買い残の信用評価損益率(松井証券内)など>もあるにはありますが、来週以降どうなりますか。
としていましたが、今のところ短期相場的には2月前半にピーク感あり。
月末の一時的なリスクオフですむのかすまないのか。
個人的には中国の景気指標(製造業PMI、2020年11月をピークに2021年1月まで低下中)に注目していますが、来週以降、どうなりますか。