ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

Jリートは割高か 割安か

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2021年2月末のデータからJリートの割安割高を探ってみます。

 
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Jリートスプレッド

Jリートの割安割高の判断の目安の一つとしてわたしはJリートと日本の長期国債利回りの差(スプレッド)を確認しています。

本記事では

「Jリートの平均利回り-日本国債利回り(10年物)」

のことを「Jリートスプレッド」とします。

クレジットスプレッドと同じような発想で、「Jリートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が

・大きいほどJリートは割安

・小さいほどJリートは割高

とみなす見方です。

※「Jリートスプレッド」は一般的な用語ではありません

※クレジットスプレッドについてはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

過去の利回り:「Jリート」と「日本10年国債」

下記グラフは2001年9月末~2021年2月末のJリートと長期国債の利回りの推移を示したものです。

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※出所:JAPAN-REIT.COM日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※国債の長期金利がマイナスの時期は「0%」で表示

Jリートの平均利回りは月末値では

・ITバブル崩壊後:約6%

・リーマンショック後:約8%

・欧州債務危機:約6%

・コロナショック:約5%

まで上昇しています。

経験則に過ぎませんが、リートが叩き売られている時期(利回りが急上昇している時期)は、株式などのリスク資産全般も過小評価され、割安になっている可能性があります。

最新のJリートスプレッド

次にJリートスプレッド

●【Jリートの平均利回り-日本国債10年物の利回り】

の推移を確認してみます。

期間は2001年9月~2021年2月末です。

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※出所:
JAPAN-REIT.COM日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成

2001年9月以降の中央値は約「3.6%」。

個人的には「割安な時期」の経験的な目安を概ね「4.5~5%以上」としています。

2021年2月末の値は約「3.5%」でした。

・Jリートの平均利回り:3.70%

・日本国債10年物の利回り:0.165%

※マイナス金利は「0%」で計算

2021年1月末は「3.8%」だったので、2月にスプレッドは縮小。

2月末の「3.5%」は中央値「3.6%」をやや下回り、水準としては

ふつう~やや割高?

と推測。

コロナ後初めて長期の中央値を下回り、コロナ前の直近の最小値、2019年10月の3.4%に迫る水準。

参考:JリートスプレッドとTOPIXの推移

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※出所:JAPAN-REIT.COM日本 10年 債券利回り、TOPIX【998405】:国内指数 - Yahoo!ファイナンスより作成

あくまで近年の経験則ですが、Jリートスプレッドが概ね4.5%以上の時期にTOPIXは低迷し、割安であったことが多いもよう。

2020年3月のコロナショックでは瞬間的に6.7%程度まで拡大。

わたしは結局少ししか買えませんでしたが、今のところあの時期はいい投資タイミングだったと思われます。

利回りの差をとるだけ、というごくシンプルな見方ですが、大雑把な相場の体温測定の手法としては(特に割安な時期)、そこそこ実績のある見方だと思われます。

あとがき

直近のJリートスプレッドは約3.5%で2月末とあまり変わらず。

長期の中央値付近で割安感はなくなってきていますが、すごく割高な感じもしない水準。

リートの長期投資分に関しては、今までと同様にリバランスしつつ、今後さらに上昇し割高感が出てくるようなら徐々に先物でのヘッジの度合いを増やしていこうかというところ。

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