今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
7.21は「1904」で前週比「-1.4%」。
7月月間では今のところ「-2.1%」。
TOPIXの直近高値は2021年3月の「2014」で今はそこから約「-5.5」%水準。
日本10年債利回り
7.21は約「0.02%」(前週末は「0.02%」)で前週と変わらず。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
7.23は1ドル「110.6」円。前週は「110.1」円で円安。
2020年は「1ドル=101.2~112.2円」の変動で今は昨年のレンジ内。
米ドル指数は前週「92.7」。
今週は「92.9」でドル高。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2021年1月末
7.21の日本バフェット指標は「1.30」(前週は1.32)で週間で低下。
1989年頃のバブル(過去最高は「1.42」)以降では最高水準。
直近の10年移動平均は「0.93」であり、今は平均より約40%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
割高?
と推測。
7.21の日本の時価総額は約「727.4兆円」(全市場の合計値)。
ピークは2021年3月の「770.3兆円」。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2021年1月29日
2021.7.16 35320億円(約3.5兆円)。
前週比-721億円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
割高?
と推測。
※直近ピークは2018年3月の約3.7兆円
<2018.10.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
2021年6月末の東証一部PBRは「1.2」倍(前月比-0.1)。
2020年12月以降「1.3」倍が6カ月継続し、6月にやや低下。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
7.16は「-8.15」(前週は「-8.48」)で前週より改善。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
7.21は「21.85」。前週の「19.63」より上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高?
★信用買い残⇒割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
引き続き割高っぽい状況。
●日本バフェット指標、日本の時価総額、信用買い残:高水準
●東証一部PBR、信用評価損益率:やや割高な時期の印象
日銀ETF買い
2018年は年間で約6.5兆円、2019年は約4.4兆円、2020年は約7.1兆円の買い出動。
下記サイトによれば今週は0回の出動。
今年の月別日銀出動回数。
1月:4回
2月:1回
3月:5回
4月:1回
5月:0回
6月:1回
7月:0回
4月以降ではわずか2回。
※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果、指数連動型上場投資信託受益権(ETF)および不動産投資法人投資口(J-REIT)の買入結果
※設備ETFの購入は換算せず
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
7.21のドル建て日経平均は約「251」で前週(255)より低下。
コロナ前の直近ピークは約「219」。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)。
あとがき
日本株は7/21まではやや下げましたが、取引のなかったその後、日経平均先物は2%以上の上昇となっています。
2021年3月以降、少し下げても戻し、かといって上げ続けることもない一進一退のレンジ相場が継続。
下げか上げ、どちらか一方に大きく偏らない状況でのロングショートは比較的やりやすいことが多く、日本の中小型株のロングショートも3月以降比較的やりやすい状況が続いているという印象。