先週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
先週は3営業日のみで乱高下の3日となりましたが、9.24は「2091」で前週比「-0.4%」。
週間比ではあまり動きなし。
9月月間では「+6.6%」。
直近の最高値付近。
日本10年債利回り
9.24は約「0.06%」(前週末は「0.05%」)で前週より上昇。
世界的に上昇傾向。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
9.24は1ドル「110.7」円。前週は「110.0」円でドル高。
2020年は「1ドル=101.2~112.2円」の変動で今は昨年のレンジ内。
米ドル指数は前週「93.2」。
今週は「93.3」でややドル高。
円安傾向。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2021年1月末
9.24の日本バフェット指標は「1.42」(前週は1.43)で週間でやや低下。
この指標では1989年頃のバブル水準(「1.42」)と同等。
直近の10年移動平均は「0.93」であり、今は平均より約53%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
割高?
と推測。
9.24の日本の時価総額は約「795.5兆円」(全市場の合計値)。
過去最高は2021年9月の805.3兆円。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2021年1月29日
2021.9.17 33034億円(約3.3兆円)。
前週比+437億円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
やや割高?
と推測。
※直近ピークは2018年3月の約3.7兆円
<2018.10.26以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
2021年8月末の東証一部PBRは「1.3」倍(前月比+0.1)。
2020年12月以降「1.3」倍が6カ月継続。
2021年6月、7月は「1.2」倍。
8月は「1.3」倍に。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(買い方)
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
9.17は「-8.06」(前週は「-7.47」)で前週よりやや悪化。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや安心?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
9.24は「20.86」。前週の「20.08」より上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高~割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分を控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
引き続き割高っぽい状況。
●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準
●信用買い残、東証一部PBR、信用評価損益率:やや割高な時期の印象
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
9.24のドル建て日経平均は約「274」で前週(278)より低下。
コロナ前の直近ピークは約「219」。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)。
あとがき
先週は
★FOMC
★恒大集団
がらみで週の前半は悲観、後半楽観、週間でTOPIXはほぼトントンという感じ。
営業日が3日だった日本市場は乱高下の3日でしたが、結果的にはじたばたしすぎない方がよかった一週間。
日本市場は引き続きもうしばらく
「総裁選、総選挙⇒株価指数上昇」
の流れが続くのか、何らかのネガティブ材料で水をさされるのか。
9月の権利付き最終日である9月28日(月)の大引け間際の株価上昇は久々のお祭り騒ぎ感がありました。
大引け間際にあれもこれもするするっと上昇する感じ、3月や9月の権利付き最終日辺りにときどきみられる浮かれた状態で、漁師だったら大漁旗を掲げたいような瞬間。
昨年の10月には上記のような景気のいい文を書いていましたが、今年の権利付き最終日(やはり9月28日)はどうなるか。
日本の中小型株が主戦場のわたしにとって3月、9月は稼ぎ時。
個人的には大きな混乱なく9月末までは今しばらく指数に持ちこたえてほしいのですが、さて。