今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
3.11は「1800」で前週比「-2.4%」。
3月月間では今のところ「−4.6%」。
直近最高値2021年9月の「2120」から約「-15.0」%水準。
日本10年債利回り
3.11は約「0.18%」(前週末は「0.15%」)で前週より上昇。
ドル/円
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
3.11は1ドル「117.3」円。前週は「114.8」円で円安。
米ドル指数は前週「98.5」。
今週は「99.1」で今週もドル高。
ドル高鮮明。
<米ドル指数:ここ1週間>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
※期間:1985年1月末~2021年10月末
3.11の日本バフェット指標は「1.18」(前週は1.20)で今週も低下。
直近の10年移動平均は「1.01」であり、今は移動平均より約17%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
やや割高~割高?
と推測。
3.11の日本の時価総額は約「675.8兆円」(全市場の合計値)。
昨年3月頃から続いていたレンジ(720~770兆円くらい)より低い水準。
過去最高は2021年9月の805.3兆円。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2022年2月10日
2021.3.4 33522億円(約3.4兆円)。
前週比+1143億円。
6週連続で減少していましたが、久々の大幅増加。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
やや割高?
と推測。
<2019年9月以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2020年12月末
2022年2月末の東証一部PBRは「1.2」倍(前月比±0)。
2021年以降1.2~1.3倍で推移。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては
やや割高?
と推測。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(買い方)
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータ ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
3.4は「-13.00」(前週は「-14.32」)で前週より改善。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
3.11は「28.60」。前週の「27.99」より上昇。
日経平均VIの長期中央値は「23.4」であり、投資家心理は
やや不安?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒やや割高~割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高~割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ~ネガティブ」か。
リスク資産への配分をごく控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●日本バフェット指標、日本の時価総額:高水準
●信用買い残、東証一部PBR:やや割高な印象
●TOPIX:2007年の水準に接近中
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
3.11のドル建て日経平均は約「216」で前週(225)より低下。
コロナ前のピークは約「219」で、今はコロナ前を下回る。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)でドル建て日経平均では約1年、下げ相場継続中。
日欧米株価指数、直近ピークからの水準
☆TOPIX直近高値「2120」(2021年9月)
⇒現在約-15%水準(前週は-13%)
☆欧州株、ユーロ・ストックス50直近高値「4415」(2021年11月)
⇒現在約-16%水準(前週は-19%)
☆S&P500直近高値「4818」(2022年1月)
⇒現在約-13%水準(前週は-10%)
※すべて現地通貨建て
おわりに
欧州株、ユーロストックス50は昨年11月の高値から現在約-19%水準(前週は-10%)。
今週は大幅な下げとなりました。
ほぼ2割下げでそろそろ来週はひとまず落ち着くのか、まだまだ下げるのか。
と書いていましたが、現在ユーロストックス50は直近ピークより約-16%水準でやや持ち直し。
TOPIXは約-15%水準、S&P500は約-13%水準で欧州株が突出して下げていた先週より今週は下げ幅のバランスがよくなった感じ。
今週もロシア、ウクライナがらみのヘッドライン、原油価格などの動向で株式市場が大きく揺れる展開に。
今のところ
☆株価指数が数%急騰したタイミングで売り建てる、数%下げたところで買い戻す
という下げ目線のモグラたたき的な短期トレードがうまくいくような展開。
このような状況がいつまで続くかは不明ですが、安易に手を出さないでほどほどにやり過ごすのが無難と思われる状況。
個人的にはまだ「絶好の買い出動のチャンス」とは感じませんが、先のことは分からず、はたして。