明確に減速モードに入った世界景気について。
グローバル製造業PMI
「PMI」は「購買担当者指数」のことで景気指標の一つ。
世界の多くの国で採用されており、毎月更新される即時性の高い便利な指標。
50が分岐点であり
●50より大きい⇒景気拡大
●50より小さい⇒景気減速
と判断。
製造業PMIは「製造業購買担当者指数」のことで、製造業全般の景気を示唆。
グローバル製造業PMIは「全世界の製造業の景気状況」を示唆する指数。
世界景気動向の目安として、グローバル製造業PMIの推移を確認。
※出所:PMI Releasesより作成 ※期間:2018.1~2022.10
直近ピークは2021年5月の「56.0」。
最新値2022年10月は「49.4」で、前月より「-0.4」ポイント。
前月に続いて節目の50を下回り、世界景気は減速モードへ。
PMI数値は17ヶ月間低下傾向。
グローバル製造業PMIとS&P500
※出所:PMI Releases、S&P500 過去のレート - Investing.comより作成
2018年以降のグローバル製造業PMIとS&P500の比較。
☆PMIのピーク:2021年5月
☆S&P500のピーク:2022年1月
今回は8ヶ月ほどの長めタイムラグでともにピークアウト。
数値上、株はギザギザを作りながら低下していますが、PMIはわりとなめらかに一本調子で低下中。
今後の世界景気
今後の世界景気に関して。
世界景気は悪化が止まらず、引き続き個人的にはしばらく悲観的。
底打ちの時期に関して、経験的には景気のピークから1年半、遅くても3年(36ヶ月)で反転することが多く、現在ピークから17ヶ月ほど経過していることを考慮すると、
長くてあと1年半以内に(2024年の春ごろまでに)、さすがにどこかで反転するのでは?
と期待。
おわりに
相場の先読みなど誰もできない、だから配分比率を変えずに毎月積み立て投資を続けるのがベスト
という発想があります。
個人的には
☆景気が明らかに悪化してドツボにはまりつつある状況では守りのスタンス
☆景気が明らかに改善しつつある状況では攻めのスタンス
という発想にも魅力を感じます。
先のことはわからないので、各人、納得できる方法で投資と付き合えばいい、というのが本ブログのスタンス。
※出所:https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/e921db55ee1a4f71acc34a8044b988a7より作成
上記は全世界の製造業とサービス業を併せた景気指標、グローバル・コンポジットPMI。
2022年10月は「49.0」とかなり低く、2008年、2020年以来の低水準。
2008年以降でみると、この指標は世界のGDPより先行、あるいはGDPと連動する傾向があり、数値的にはやばい状況に突っ込みつつあるといえます。
もちろん今くらいが底で今後改善したり、さほど深掘りしない可能性もありますが、2023年注目の指標。