今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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TOPIX
※出所:マーケット|SBI証券
11.11は「1967」で前週比「-0.6%」。
11月月間では今のところ「+2.0%」。
直近最高値2021年9月の「2120」から約「-7.2」%水準。
日本10年債利回り
11.18は約「0.24%」(前週末は「0.23%」)で前週より上昇。
ドル/円(ここ1年)
※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com
11.18は1ドル「140.4」円。前週は「138.8」円でやや円安。
米ドル指数は前週「106.3」。
今週は「106.9」でドル高。
今は1985年以降で3番目のドル高局面。
<米ドル指数:1985年~>
※出所:米ドル指数先物 - Investing.com 日本
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
※期間:1985年1月末~2022年7月末
11.18の日本バフェット指標は「1.33」で前週(1.34)よりやや低下。
直近の10年移動平均は「1.05」で、今は移動平均より約27%高い水準。
一つの目安に過ぎませんが、長期的観点からは日本株は
やや割高~割高?
と推測。
11.18の日本の時価総額は約「736.4兆円」(全市場の合計値)。
昨年3月頃から続いていたレンジ(720~770兆円くらい)に復帰中。
過去最高は2021年9月の805.3兆円。
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループ、世界経済のネタ帳 より作成
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2022年2月10日
2022.11.11 29417億円(約2.9兆円)。
前週比-2002億円の大幅減。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より多く、この指標から株価水準は
やや割高?
と推測。
<2020年1月以降の推移・月末の概算値と直近数値など>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
日本株PBR (TOPIX併記)
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループ、TOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスデータより作成 ※グラフの期間:1999年1月~2022年9月
※日本株のPBRとして2022年4月からはプライム市場のPBRを使用。それ以前は東証一部のPBR
2022年10月の日本株のPBRは「1.2」倍(前月比+0.1)。
2021年以降、2022年6月、9月を除いては「1.2~1.3倍」で推移。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均は「1.1」で水準としては今は
ふつう~やや割高?
と推測。
プライム市場のPBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率(2市場、買い方)
※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータ ※グラフ期間:2001.6.1~2021.1.8
11.11は「-10.18」(前週は「-10.62」)で前週よりやや改善。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
2000年11月からの
・長期平均:24.9
・長期中央値:23.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ2年のチャート:日経平均を併記>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成
11.18は「18.20」。前週の「20.31」より低下。
日経平均VIの長期中央値は「23.3」であり、投資家心理は
やや安心?
と推測。
※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。
2018.2月:38
2018.10月:31
2018.12月:33
2020.3月:61
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒やや割高~割高?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒ふつう~やや割高?
★信用評価損益率⇒割安ではない?
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではない?
上記から日本株式の水準は
「やや割高?」
と推測。
日本株の投資タイミングに関して「ややネガティブ」か。
リスク資産への配分をごく控えめにしたポートフォリオで、ちょこちょこリバランスしながら投資継続が無難か。
※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で
バブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●日本バフェット指標、日本の時価総額:やや割高~割高水準か
●信用買い残、日本株PBR:やや割高水準か
ドル建て日経平均
<ドル建て日経平均:ここ5年>
※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値
11.18のドル建て日経平均は約「200」で前週(200)とほぼ変わらず。
コロナ前のピークは約「219」。
コロナ後のピークは約「289」(2021年2月)で今はピークから約「-31%」水準。
日欧米株価指数、直近ピークからの水準
☆TOPIX直近高値「2120」(2021年9月)
⇒現在約-7%水準(前週は-7%。これまでのボトム、2022.3月の-17%)
☆欧州株、ユーロ・ストックス50直近高値「4415」(2021年11月)
⇒現在約-11%水準(前週は-12%。これまでのボトム、2022.9月の-26%)
☆S&P500直近高値「4819」(2022年1月)
⇒現在約-18%水準(前週は-17%。これまでのボトム、2022.10月の-28%)
※すべて現地通貨建て
週間で日本株、米国株はやや下落。
欧州株はやや上昇。
総じて小幅な動き。
TOPIXと200日移動平均(ここ1年)
※出所:マーケット|SBI証券
ここ1年のTOPIXと200日移動平均。
200日移動平均線の向きは「横這い」。
11.18は移動平均から約「+3.0%」(前週+3.6%)水準。
10.31以降はプラス圏。
2022.3月以降で移動平均の上に連続でいたのは
☆2022.3月:6営業日(ピークは+1.5%)
☆2022.6月:2営業日(ピークは+0.9%)
☆2022.7~8月:9営業日(ピークは+1.5%)
☆2022.8月~9月:21営業日(ピークは+3.9%)
☆2022.9月:8営業日(ピークは+3.2%)
☆2022.10~11月:14営業日(ピークは+3.6%)
おわりに
TOPIXは14営業日連続で200日移動平均の上に。
今年もっとも長く移動平均の上にいられたのは8月~9月の21営業日。
日経VIは「18.2」まで低下し、移動平均の上でまったりモードに。
欧州株は今週も上昇し、昨年11月のピークから-11%の水準まで戻してきました。
2022年10月のユーロ圏の消費者物価指数(CPI、前年比)は+10.6%。
政策金利は現在2.00%。
これだけ物価が上がっても今年の10月までは政策金利が1%台以下という状況が続きました。
2022年のECBは物価抑制より経済優先だった、という印象。
それでも2022年8月以降の景気は目に見えて景気悪化。
7月に49.9で踏ん張っていたユーロ圏の総合PMIは8月に48.9、9月に48.1、10月に47.3と明確に50を下回ってきており、個人的にはこの株価水準は高すぎると感じ、今週CFDでユーロ50を少しだけ空売り。
<ユーロ圏総合PMI:ここ5年>
※出所:ユーロ圏 S&P Global総合購買担当者指数より作成
久々の空売りですがうまくいくか、尻尾を巻いて撤収することになるか。