引き続き減速感強まる世界景気と株価について。
グローバル製造業PMI
「PMI」は「購買担当者指数」のことで景気指標の一つ。
世界の多くの国で採用されており、毎月更新される即時性の高い便利な指標。
50が分岐点であり
●50より大きい⇒景気拡大
●50より小さい⇒景気減速
と判断。
製造業PMIは「製造業購買担当者指数」のことで、製造業全般の景気を示唆。
グローバル製造業PMIは「全世界の製造業の景気状況」を示唆する指数。
世界景気動向の目安として、グローバル製造業PMIの推移を確認。
※出所:PMI Releasesより作成 ※期間:2018.1~2022.12
直近ピークは2021年5月の「56.0」。
最新値2022年12月は「48.6」で、前月より「-0.2」ポイント。
4ヶ月連続で節目の50を下回り、世界景気は減速モード。
PMI数値は19ヶ月間低下傾向。
グローバル製造業PMIとS&P500
※出所:PMI Releases、S&P500 過去のレート - Investing.comより作成
※期間:2018.1~2022.12
2018年以降のグローバル製造業PMIとS&P500を併記。
PMIはグレーで左軸。
株価はブルーで右軸。
☆PMIのピーク:2021年5月
☆S&P500のピーク:2022年1月
今回は8ヶ月ほどの長めタイムラグでともにピークアウト。
数値上、株はギザギザを作りながら低下傾向ですが、PMIはほぼ一本調子で低下中。
今後の世界景気
今後の世界景気に関して。
今のところ世界景気は悪化が止まらず、個人的には未だ悲観的。
底打ちの時期に関して、経験的には景気のピークから1年半、遅くても3年(36ヶ月)で反転することが多く、現在ピークから19ヶ月ほど経過していることを考慮すると、
長くてもあと1年半以内に(2024年の春ごろまでに)、おそらくは2023年中のどこかで反転するのでは?
と期待。
おわりに
※出所:https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/61782d8eac584849b191087c4a41ddeeより作成
2022年12月の製造業PMI、31ヵ国の内訳。
製造業の景気拡大を示唆する50を超えているのは赤枠の5ヵ国のみ。
製造業の「景気がいい」といえそうなのはインド、フィリピン、ロシアくらい。
どこが底になるかは不明ですが、個人的には米欧の政策金利が下がってこないとなかなかいい感じにはならないのではないかと推測。
欧米は今のところ利上げモード。
一方中国リオープンは世界景気にとってプラス材料。
コロナ拡大の混乱が収まればそのうちに景気指標も改善してくる可能性があり、気になるところ。