中期的に、今は投資のチャンスかどうか、世界景気を根拠に推測する記事。
今は「中期投資」のタイミングか
本ブログは「長期投資のタイミング」として続けていますが、実際、
ここぞ長期投資のタイミング!
というチャンスはなかなか来ないもの。
最近では
2020年3月のコロナショック
がチャンスでした。
当時の記事より引用。
2000年以降で大きな投資のチャンスは
①ITバブル崩壊後の「2002~2003年」頃
②サブプライムバブル崩壊後の「2008~2009年」頃
③欧州債務危機の「2011~2012年」頃
だったと推測。
④2020年3月
は一時的に、①~③に近い状況が生まれた可能性。
ああいうチャンスはなかなか来ないので、「長期的にみてここがチャンス!」より魅力は落ちるものの
半年~数年でみてここがチャンス!
と感じられる、いわば
中期投資のタイミング
を個人的には模索。
タイミングを探る根拠は世界的な景気指標であるグローバル総合PMIとし、お試しで記事を書いてみます。
グローバル総合PMIとは
「PMI」は「購買担当者指数」のことで景気指標の一つ。
世界の多くの国で採用されており、毎月更新される即時性の高い便利な指標。
50が分岐点であり
●50より大きい⇒景気拡大
●50より小さい⇒景気減速
と判断。
製造業PMIは「製造業購買担当者指数」のことで、製造業全般の景気を示唆。
サービス業PMIは「サービス業購買担当者指数」のことで、サービス業全般の景気を示唆。
JPモルガン・グローバル総合PMIはサービス業と製造業、両方を考慮した世界全体の景気指標。
近年のグローバル総合PMIの歴史
グローバル総合PMI(緑線)の2008年以降の推移をGDP動向(オレンジ)とともに確認。
※出所:https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/876d109fed764a71a32200c3ce5a7118より作成 ※2008~2023.11
この指標、2008年以降で概ね世界のGDP動向と連動性あり。
2008年以降では3回ほど節目の50を下回り、不況を示唆。
1回目は2008~2009年の世界金融危機、2回目が2020年のコロナ不況、3回目が2022年の秋ごろ、インフレ+利上げで株価が低迷していた時期。
ほかにも好不況の分かれ目の「50」に2度接近。
1度目は2012年の欧州債務危機、2度目は2015~2016年ごろのチャイナショック。
世界景気動向をそれなりに反映してきた指標といえそう。
直近のグローバル総合PMI
世界景気動向の目安としてグローバル総合PMIの推移を確認。
※出所:https://www.pmi.spglobal.com/Public/Home/PressRelease/7a114c7d7f124b99a4935c574aa1e26eより作成
最新の2024年4月データは「52.4」で前月の「52.3」より上昇。
2023年10月はちょうど節目の50ジャストまで落ち込み世界景気の減速が危惧されましたが、そこから6カ月で
「50.0⇒52.4」
という大きな反発。
グローバル総合PMIとS&P500
※出所:https://www.pmi.spglobal.com/public/release/pressreleases?language=ja、JPMorgan Global Composite PMI - Analysis - Free Historical Data、S&P500 過去のレート - Investing.comより作成
※期間:2014.1~2024.4
グローバル総合PMI(左、赤)とS&P500(右、青)の2014年以降の推移。
ここ10年では
A:PMIが低い時期にS&P500を買ってPMIが高い時期に売ると儲かる傾向
B:PMIの低下トレンドが上昇トレンドに移る時期にS&P500を買って、PMIが高い時期が終わるタイミングに売ると儲かる傾向
はありそう。
中期投資のルール
①中期投資では主に
B:PMIの低下トレンドが上昇トレンドに移る時期にS&P500を買って、PMIが高い時期が終わるタイミングに売ると儲かる傾向
を利用
②トレンド変化の判断はPMIの3カ月移動平均を利用し、移動平均が上昇トレンドに移るタイミングで買う、あるいはポジションを増やす
③PMIが高い時期は「53以上」とし、53以上だったPMIが53を下回った時点でS&P500を売る、あるいはポジションを減らす
④コロナパンデミックのようなPMIの数値が異常に下がるような時期はいったん買いポジションを解消、上昇トレンドに転じてから買うこととする
⑤上昇トレンドが「53」に届かず低下トレンドに転じた場合はいったん買いポジションを減らすか解消する
【中期投資のタイミング 2024年5月】
※出所:https://www.pmi.spglobal.com/public/release/pressreleases?language=ja、JPMorgan Global Composite PMI - Analysis - Free Historical Data、S&P500 過去のレート - Investing.comより作成
ルールに則ると、最近では2023年7月にPMIの3カ月移動平均が「53」を下回り売りサイン。
2023年12月にPMIの3カ月移動平均が上昇に転じ、買いサイン。
今はPMIが上昇を続けているので判断は「買い継続」。
ただ当初の勢いが落ちて3月以降横ばいに近くなっています。
4月の米国ISMや小売り統計も芳しくなく、今後PMIが節目の「53」に届かず失速していくようなら、早ければ来月にも売りの判断に転じる可能性も。
あとがき
一つの娯楽、趣味として中期投資のタイミングを自分なりに考察。
メインは日本株のロングショートで何とかやりくりしており、現時点でわたしは実行していません。
もしやるなら投資資金の30%程度でS&P500か世界株のETFで気楽にやるかもしれません。
現在米国の株価水準はかなり高そう、一方で中国株が盛り返してきているのは世界的にはポジティブ要因。
昨年秋以降の景気拡大が続くか、いったんぽしゃるのか
今は微妙な感じ。
※先のことは不明。本ブログは個人の趣味であり、読者に投資を勧める意図はありません。投資は自己判断、自己責任で