ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

S&P500全体のPBR 4.9倍 ITバブル期に接近 ~米国市場の概況~

先週の米国市場を株式の割安割高を判断する目安になると思われる指標などで概観してみます。

簡単な米国市場の概観

<S&P500>

※出所:米S&P 500インデックス(SPX - Investing.com

直近値は「5432」で前週比「+1.6」。

6月月間では今は「+2.9」。

2022年1月の最高値「4818」より約「+13」%水準。

<米国10年国債利回り>

※出所:米国 10年 | 米国 10年 債券利回り

直近値は「4.22」(前週は「4.43%)。

先週は

★株価⇒上昇

★債券利回り⇒大きく低下

★ドル指数⇒やや上昇

という動きでした。

定点観測

以下の4つで定点観測してみます。

恐怖指数<米国市場。S&P500の変動性>

ジャンク債スプレッド<米国市場。クレジットスプレッドの一つ>

S&P500のPBR<米国の代表的な株価指数のPBR>

シラーPER

恐怖指数

<ここ5年>

※出所:S&P 500 VIXインデックス

直近値は「12.66」(前週は「12.22」)。

1990年以降の長期中央値は「18.0」(月末値データ)。

米国の市場心理は

安心

と推測。

※参考:2018年以降の高い値(場中含む。概算値)

・2018.2月:「50」

・2018.12月:「36」

・2020.3月:「85

・2020.10月:「41」

・2022.1月:「39」

<恐怖指数について詳しくはコチラ↓>

www.yukimatu-value.com
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米債券スプレッド

本記事の米債券スプレッドとは

①米債券スプレッド

米国の社債(格付け:Baa)の利回り-米国債(10年物)の利回り

②米債券スプレッドが大きい⇒株式は割安傾向

③米債券スプレッドが小さい⇒株式は割高傾向

3.0%以上のスプレッドの時期に株価は概ね割安か?

推移グラフと現在の状況判断

※出所:Moody's Seasoned Baa Corporate Bond Yield Relative to Yield on 10-Year Treasury Constant Maturity (BAA10Y) | FRED | St. Louis Fed

6.13の米債券スプレッド(%。格付けBaa)は「1.51」(前週は「1.50」)。

スプレッドの長期中央値は「2.18」で今は中央値より約-31%水準。

投資家心理は

楽観

か。

<米債券スプレッドについて詳しくはコチラ↓>
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S&P500のPBR

※出所:S&P 500 Price to Book Value

1999年末~直近のS&P500のPBR推移。

直近の推計値は「4.91」倍(前週は「4.83」倍)。

長期の中央値「2.83」を73%ほど上回っており、株価水準は

割高

か。

※最近のS&P500の高PBR

①2018年1月:3.60倍(直近で世界景気がよかった時期)

②2018年9月:3.51倍(直近で米国の経済成長率が最も高かった時期)

③2020年1月:3.76倍(コロナ前、2019年9月以降の世界景気拡大期のピーク)

④2021年12月:4.73倍(コロナ後)

⑤2024年6月:4.91倍(コロナ後2回目)

※出所:S&P 500 Price to Book Value

<S&P500のPBRについて詳しくはコチラ↓>

www.yukimatu-value.com

シラーPER

※出所:Shiller PE Ratioより作成 ※期間:1995.1~2024.2

1995年以降のシラーPERの推移。

1995年以降の中央値は「26.7」倍。

2024年2月までの5年移動平均は「31.5」倍。

 

直近値は約「35.4」倍(前週は「34.8」倍)。

長期の中央値より約33%高く、5年移動平均より約12%高い水準。

株価水準は

やや割高~割高?

と推測。

※出所:Shiller PE Ratio

※参考:シラーPER(CAPEレシオ)とは|金融経済用語集 - iFinance

現時点での米国市場の割高割安、4つの指標からの推測、まとめ

あくまで経験的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

恐怖指数⇒割安ではない?

米債券スプレッド⇒割高?

S&P500のPBR⇒割高?

☆シラーPER⇒やや割高~割高?

長期的には米国株の水準は

割高?

と推測。

※個人の直感、感想です。先のことは不明。投資は自己判断、自己責任で

近年のバブル期と「現在」のデータ比較

※表のデータ出所 ・OECD景気先行指数:OECD Data ・米国失業率:US Unemployment Rate ・実質経済成長率:BEA National Economic Accounts ・マージンデット:Margin Statistics | FINRA.org ・長短金利差:米国債・金利 - Bloomberg 

・恐怖指数:安心モード

・ジャンク債スプレッド、S&P500のPBR、シラーPER:割高か

・マージンデット(前年同月比):5月は「+25.7%」(前月は「+21.5%」)

金融ストレス指数(1994年~)

※出所:St. Louis Fed Financial Stress Index (STLFSI4) | FRED | St. Louis Fed

直近値は「-0.80」(前週は「-0.86」)。

ストレスが極めて少なく株高になりやすい状況。

金融ストレス指数について

金融ストレス指数とは|インデックス(指数)用語集|iFinance

おわりに

<S&P500:ここ1年>

※出所:マーケット|SBI証券

緑ラインは200日移動平均線。

直近値は200日線から「+12.6%」水準(前週は+11.5%)。

 

恐怖指数の6.14の値は「12.66」で少しリスクオフだった8週前(2024.4.19)の「18.71」より大きく低下。

1990年以降の長期中央値「18.0」より大幅に低く安心モード続く。

 

S&P500全体のPBRは4.9倍に到達。

※出所:S&P 500 Price to Book Value

ITバブル期の水準に接近。

端的に言えば

☆人気のある成長期待度の高い一部銘柄に

☆投資資金が全世界から集中的に流入し

☆一部銘柄の高PBRがS&P500全体のPBRに大きく影響し

☆まれにみる高PBRとなっている

ということか?

※エヌビディアのPBRは66倍、アップルは53倍、マイクロソフトは16倍(概算値)

シラーPERも節目の35倍を超えチキンレース感はあるものの、サービス業も含めれば世界景気はおそらく好調、一部モンスター銘柄頼みでいけるところまでいくか。

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