2020年以降の「米日10年債金利差」と「ドル円」の相関を確認する記事。
・投資判断はご自身で行ってください
・本ブログ記事に何らかの投資行動を推奨する意図はありません
「米日10年債金利差」と「ドル円」グラフ
※出所:アメリカ 10年 債券 過去データ - Investing.com、日本 10年 債券 過去データ - Investing.com、USD JPY 過去データ - Investing.comより作成
※期間:2020.1~2024.9
※2024.9は9.12まで。その他は月末値
※日本のマイナス金利時の数値は「0」で計算
オレンジが金利差(米10年債利回り-日本10年債利回り。%、左軸)、青がドル円(右軸)。
グラフの上に行くほど金利差拡大、円安。
この期間の両者の相関係数は「0.95」で
極めて強い正の相関
あり。
常に相関が極めて強いわけではない
2023年10月に「2000年1月~2023年9月の月末値データ」で検証した結果では両者の相関係数は「0.58」(正の相関がある)でした。
2020.1~2024.9に限れば「0.95」(極めて強い正の相関がある)であるというだけで、ずっとこの強い相関が維持できる保証はなし。
ただ、今の今はドル円を語るのに金利差を無視するというのはナンセンスな状況か。
今後のドル円
2020年1月以降の金利差とドル円の上記グラフから、あくまで「占い」レベルの判断。
2024年は円安側に偏り、2024.9.12でもやや大きめに円安に偏っている(ドル円が金利差の上にある)状況か。
このグラフと今の金利差からは
「1ドル130~140円くらい」
が穏当な水準?
もし2022~2023年のように円高方向に偏る(ドル円が金利差の下に大きめに移動)ことになれば
「1ドル125円くらい」
まで円高進行もあり得るか。
また、米国景気が大きく崩れ、株式市場がクラッシュし米長期金利が大きく下がれば、それ以上の円高もないわけでもない、かも。
とりあえず1ドル135円くらいは、この観点では全く違和感のない水準かも。
おわりに
最近気にしている円 投機的ネットポジション。
<ここ5年>
※出所:米国商品先物取引委員会 円 投機的ネットポジションより作成
ここ3年以上続いた円売りの投機的ポジションが2024.8.17以降「円買い」に転換。
ここ4週円買いが続き、その度合いも強くなっています。
<ここ1年>
今後の動向は不明ですが、近年の経験ではネットで円買いに偏る時期は、株式市場にとってあまりいい時期ではないことが多く、
円買いにドデンしても儲かるじゃないか
という投機筋の動きが群集心理を刺激し、円買いモードが形成されてしまう可能性がないわけでもなく、そうなれば日本株などは過酷な状況に陥りかねず、それなりの警戒が必要な時期、なのかも。
※参考:円 投機的ネットポジションとネガティブイベント
※出所:米国商品先物取引委員会 円 投機的ネットポジションより作成
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