ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

信用買い残 少ない時期ランキング <信用買い残とTOPIX:2024年8月>

信用買い残とTOPIXの関係を確認。

・投資判断はご自身で行ってください

・本ブログでは何らかの投資行動を推奨する意図はありません

※信用買い残についてはこちら↓

www.yukimatu-value.com

信用買い残(2市場、買い方、TOPIX併記)の現状

※出所:信用残の推移 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブTOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスより作成  ※2001.6~2024.8の月末値

信用買い残の最新値は 41046億円(約4.1兆円)。

水準としては長期中央値の「2.6兆円」より多く、この指標から株価水準は

割高?

と推測。

月末値の直近ピークは2024年7月の約5.0兆円。

信用買い残(2市場、買い方)とTOPIXの関係

一見してわかるように2001年以降の信用買い残とTOPIXには強い相関あり。

両者の相関係数は「0.77」で強い正の相関。

株価が上がれば信用買い残は増え、その逆もしかり。

両者の直近ピークの時期(月末値)。

☆TOPIX:2024年6月

☆信用買い残:2024年7月

今回TOPIXが先にピークアウト。

2001年以降ではどちらかというとTOPIXがやや先にピークアウトすることが多い。

信用買い残(2市場、買い方)の使い方 その1:2兆円以下は割安?

あくまで近年の経験則であり、将来も有効な判断となるかは不明ですが、信用買い残の使い方、その1。

☆信用買い残が長期中央値2.6兆円より2割以上少ない2兆円以下の時期、TOPIXは割安かもしれない

信用買いはわざわざ金利を払って借金して株を買うというアグレッシブな行為。

その行為が下火になっている時期は投資家が意気消沈し悲観が強い時期であり、そういう時期の方が割安な株式を入手しやすい傾向はありそう。

信用買い残(2市場、買い方)の使い方 その2:3.5兆円以上は割高?

信用買い残の使い方、その2。

☆信用買い残が長期中央値2.6兆円より3割以上多い3.5兆円以上の時期、TOPIXは割高かもしれない

信用買いはわざわざ金利を払って借金して株を買うというアグレッシブな行為。

その行為が盛んになっている時期は投資家が意気軒昂で楽観が強い時期であり、そういう時期の方が株式が割高である傾向はありそう。

あくまで近年のアノマリーです。

おわりに

8月の日本株ショックもあり、直近ピークから瞬間的な最大下げ幅は

☆TOPIX:-25%水準

☆信用買い残:-23%水準

現状は直近ピークから

☆TOPIX:-13%水準(2024.9.17)

☆信用買い残:-18%水準(2024.9.6)

と似たような動きとなっています。

長期的にみると現状4.1兆円の信用買い残は

相当多い

水準。

この視点では、TOPIXの下げる余地はかなり大きい、とはいえそうですが、今後近い将来、信用買い残が長期中央値の2.6兆円、あるいはもっと低い水準まで少なくなることがあるかどうか。

※参考

2001年以降信用買い残、少ない時期ランキング(月末値、概算値)

1位:0.9兆円(2003年、2009年、米国景気後退後)

3位:1.2兆円(2012年、欧州債務危機)

4位:1.8兆円(2020年、コロナショック)

5位:2.0兆円(2016年、チャイナショック後)

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