《【世界バフェット指標】で株式の割安割高を探る》シリーズの3回目です。
本日の内容は「世界バフェット指標の取り扱い説明書」です。
わたしが勝手に作った説明書なので、ご参考までに。
★世界バフェット指標の取り扱い説明書
①バフェット指標の基本的な使い方
◎バフェット指標=時価総額÷名目GDP ◎バフェット指標=市場規模÷経済規模
なので、
◎バフェット指標が大きくなる →市場規模が経済規模に比べて大きくなる ◎バフェット指標が小さくなる →市場規模が経済規模に比べて小さくなる
ことを意味します。
そして、経済規模と市場規模は長期的には概ね連動しているという前提で、
バフェット指標が長期的な平均値より ◎大きい →市場規模が大きすぎる→株式は割高(の可能性) ◎小さい →市場規模が小さすぎる→株式は割安(の可能性)
と解釈します。
これがわたしの考える基本的なバフェット指標の使い方であり、これは世界バフェット指標に関してもそのまま使えると考えています。
②世界バフェット指標の推移
ここで、近年の世界バフェット指標の推移グラフを見てみます。
1995年1月末~2017年2月末の月末データを利用したグラフです。
出所: 以下サイトデータより管理者作成 ◎GDP→IMF ◎時価総額→WFE
③世界バフェット指標の推移グラフとデータの分析
上記グラフだけで判断すると、世界的に株式が割安だった時期は
◎2003年3月頃 ◎2009年2月頃
割高だった時期は
◎1999年12月頃 ◎2007年10月頃 ◎2015年5月頃
と推測されます。
また、この期間における266個の月末データの
◎平均値(幾何平均)→ 0.76 ◎中央値→ 0.78
なので、この期間においては、市場規模が経済規模の8割弱の時期が、割安でも割高でもない、ほどほどの相場水準であったらしいことが推測されます。
平均値を挿入したグラフは以下のようになり、概ね
◎平均値以上の時期が割高傾向 ◎平均値以下の時期が割安傾向
であったと推測できます。
さらに、この期間に限った経験則では、世界バフェット指標が概ね
◎0.65以下の時期は明瞭な割安時期(バーゲンセールの時期) ◎0.95以上の時期は明瞭な割高時期(高値掴みの時期)
と考えてもよさそうです。
④世界バフェット指標が示唆していた「バブル期」「暴落期」における株価指数
参考までに、世界バフェット指標が示唆していたバブル期と暴落期のTOPIXとS&P500(米国の株価指数)の数値も確認しておきます。
出所:以下サイトデータより管理者作成 ◎バフェット指標→IMFとWFE ◎TOPIX→ヤフーファイナンス ◎S&P500→ヤフーファイナンス
こうして表にして単純化してみますと、S&P500(アメリカ市場)はバブル期に投資を始めても、長期投資をしていれば、そこそこ報われていますが、日本でバブル期に投資を始めると、10年以上投資しても見返りが乏しかったことがわかります。
その原因の一部は日米の「経済成長率の差」ではないかとわたしは思います。
(次回に続きます)