<投資とは関係ない記事です>
先日”火垂るの墓”がTV放送されました。
美しい蛍のシーン
そして悲しい結末
わたしは
”火垂るの墓”
と聞くだけで、「蛍瞬くシーンの輝き」と「対比的な結末」にある種の苦しさを覚えます。
生き物全般の「生命の輝き」と「その結末」
「生育時期や取り巻く環境に、本人の努力を超えたところで、否応なく大きな影響を受けるさま」
など、ある種普遍の【生命の定め】的なニュアンスをどっしり感じさせてくれる作品のもつ「重さ」「苦しさ」「深み」とでもいうんでしょうか。
また今回も見ませんでした。
失敗から生まれた「スタジオジブリ」
さて、今から30年前の1988年に”火垂るの墓”を世に送り出された高畑勲氏。
上記記事によれば、その少し前に、”失敗”をされているようです。
1984年の「風の谷のナウシカ」の成功でもたらされた資金の一部で
「柳川掘割物語」
という映画作品に取り組まれ、本作が興行的には失敗で、大きな赤字を生み出してしまう。
※結果、宮崎監督の自宅が抵当に入った、という説もあるようです
この赤字を何とかしよう、そうして生まれたのが
「スタジオジブリ」
であり、
「天空の城ラピュタ」
「となりのトトロ」
「火垂るの墓」・・・
などの作品群である、ようです。
「天空の城ラピュタ」のテンションの高さ
様々な意見、解釈があると思われますが、個人的には、誰でも引き込まれ楽しめる”面白さ””娯楽性””テンションの高さ”という面では
「天空の城ラピュタ」
がジブリ作品の中で一番かもしれない、と思います。
本作はジブリの初作であり、失敗できない状況で、優秀なクリエイターたちが、並々ならぬ熱意で作り上げることができた幸運な作品なのかもしれません。
●芸術家はあまりに満たされた状況では、いいものを創りにくくなる
なんていいますが、すごい人たちがすごく追い込まれると、ときに時代を問わない傑作が生まれやすいのかもしれません。
※ウソかホントかしりませんが、俳優の星野源さんは子供の頃にラピュタを見た後、
「女の子落ちてこないかなあ」
と夜空を眺めていた、とのこと。
●参考:『そして生活はつづく』星野源(著)2013年 文藝春秋
50なんてすべてが始まる前みたいなものだよ
高畑氏のジブリでの作品と完成時のご年齢。
●「火垂るの墓」 53歳
●「おもひでぽろぽろ」 56歳
●「平成狸合戦ぽんぽこ」 59歳
●「ホーホケキョとなりの山田くん」 64歳
●「かぐや姫の物語」 78歳
★男は50歳の失敗を53歳から撥ね返す 追悼:高畑勲 | JBpress(日本ビジネスプレス)
最後に、上記記事から高畑勲氏の言葉。
50なんてすべてが始まる前みたいなものだよ
素晴らしい”失敗”と心に残る名作をありがとうございました。
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