最新の世界景気をCLIで観察してみます。
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①CLI(OECD全体)
※出所:- Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより管理者作成
景気指標の一つ、Composite leading indicator (CLI。OECD景気先行指数)の2017年1月~2018年12月の推移です。
上記はOECD全体のCLIであり、世界全体の名目GDPの6割以上を占める国を網羅した景気指数です。
「100」が「ふつうの景気水準」、数字が大きいほど好況、小さいほど不況を示唆します。
先日更新された2018年12月のデータは「99.20」(前月比-0.13)。
2017年11月:100.50
が直近のピークとなっており、ピークから13ヶ月連続で減速トレンドが続いています。
景気水準自体も
悪い
といえそう。
市場にとってはネガティブ要因と推測。
<参考:近年のCLIと経済イベント>
※出所:- Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより管理者作成 ※数値は概算
1995年1月~2018年12月のCLIの推移と経済イベントです。
2018年12月時点で約「99.2」のこの指標、「チャイナショック」「欧州債務危機」の頃の数値を下回る水準になっています。
※最近の数値は随時修正されます
※CLIについて詳しくコチラ↓
②主要国CLI
主要4ヶ国(米中日独)の国別のCLIを確認します。
期間は2016年1月~2018年12月です。
※出所:- Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより管理者作成
<赤:日本 オレンジ:ドイツ 紫:米国 青:中国>
最近では<中国⇒日本⇒ドイツ⇒米国>の順にピークアウト。
ドイツの減速感は目立ちます。
日本は粘っている、米国はそこそこに落ちてきた。
2017年の半ばに早めにピークアウトしていた中国。
2018年12月の数値は11月より大きく、上昇トレンドになるかもしれず、気になるところ。
<参考>主要国製造業PMI:2016.1~2019.1※出所:「https://jp.investing.com/search?q=製造業購買担当者指数 PMI」のデータより管理者作成
景気動向を示唆する指標、製造業PMIの主要4国の最近の推移です。
「50」を節目に「景気拡大」「景気減速」を示唆。
こちらは「中国⇒ドイツ⇒日本⇒米国」の順にピークアウト。
この指標では米国が踏んばっているようにみえます。
※PMIについてはコチラ
おわりに
※出所:https://www.world-exchanges.org/、Leading indicators - Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより作成 ※期間:1995.1~2018.12
現在は2000年以降で5回目の世界的な景気減速期、かもしれません。
一つの経験則に過ぎませんがこの期間においては、CLIが明確な減速トレンドにある時期、総じて株価は伸びにくい傾向にあります。
2000年以降の4回の景気減速期は1年半程度で終了したり、1年半程度で「一時的な景気拡大トレンド」に転換することが多かったです。
今のところCLIの数値低下の勢いは減じていませんが、過去の例のように、今年半ば頃には何らかのトレンド変化がみられるかどうか。
いずれにしても、個人的には安全重視のポジションが気楽な時期。
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