即時性の高い米国の景気指標として
ECRI景気先行指数
があります。
この指標からほぼリアルタイムの米国景気動向を確認する記事。
ECRI景気先行指数とは
米国の民間調査機関ECRIが毎週発表している指数。
★指数が大きくなる⇒景気がよくなる
★指数が小さくなる⇒景気が悪くなる
と判断。
1967年以降の週次のデータが公表されています。
※Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRIで入手可
ECRI景気先行指数は「マネーサプライ」「JOC-ECRI工業市場価格指数」「住宅ローン申請」「債券実質金利」「株価」「債券利回り」「失業給付申請」の7つの要素で指数化される指数。
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ECRI景気先行指数の今
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRIより作成
2017年1月以降の推移。
最新データ2020.12.4のECRI景気先行指数(以下、先行指数)は「144.2」(前週比-1.6)。
前週より大きめに低下。
2020年3月のボトムから8ヶ月ほど上昇トレンド継続か。
2017年以降のECRI景気先行指数とS&P500
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRI、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Financeのデータより管理者作成
2017年1月以降の「先行指数」と「S&P500」の週足データをグラフ化したもの。
以下、最近の経験則。
<先行指数が低下トレンド>
先行指数が低下トレンドにある時期は、リスク資産の比率は控えめの守備的スタンスが無難か。
<先行指数が上昇トレンド>
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRI、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Financeのデータより管理者作成
先行指数が上昇トレンドにある時期は、リスク資産の比率は大き目の攻撃スタンスが報われやすいか。
いずれにせよ、株価と同様、先行指数のトレンドがいつまで続くか?といったトレンドの先読みを確実に行うことは困難であり、その意味では単なる結果論に過ぎませんが、最近の傾向。
※週次データで株価と先行指数の期間はほぼ一致していますが、数日の誤差あり
<最近の経験則と最新データから>
先行指数は明らかな上昇トレンドが8ヶ月ほど継続。
その意味では攻撃スタンスが実りやすい状況か。
ただ、12.4の最新データは大きめの低下。
米国におけるコロナ再拡大、一部ロックダウンもあり、一本調子の上昇トレンドがいったん終了する可能性もあり、要注意のタイミングか。
おわりに
景気指標は様々あり、個人投資家として何を参考にするかは好みの問題でもあるかもしれませんが、個人的にはPMIとCLI、そしてこのECRI景気先行指数が好み。
一種類だけでなく複数に確認し、大雑把な投資スタンスを判断するのに役立つ、か。
明日12月16日に12月の米国、ユーロゾーン、日本のPMI(速報値)の発表あり。
最近絶好調だった米国PMIの結果が気になるところ。
今年2月のように景気指標が大きく変調することになれば、要注意か。
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