「噂で買って事実で売る」
という投資格言があります。
「米国物価はピークアウト」「中国経済 ゼロコロナからの経済活動再開」という「噂」
利上げもあって昨年12月の米国のISM製造業景況指数、ISMサービス業景況指数はそろって節目の50を下回りました。
S&Pグローバルが発表する製造業PMI、サービス業PMIも50以下で米国景気は明らかにさえない状況ですが、2022年10月頃をボトムに株価指数はやや反発しており、今S&P500は2022年10月頃をボトムより14%程度上昇中。
個人的な推測ですがその背景には
①「米国物価はピークアウト」②「中国経済 経済活動再開」
というポジティブ材料があると思われます。
①は
物価はピークアウト⇒FRB引き締めが緩む⇒株高要因
②は
中国経済 ゼロコロナからの経済活動再開⇒世界経済の起爆剤⇒株高要因
という思惑か。
①も②もとりあえず実現しそうな雰囲気は濃厚で、こういった思惑=「噂」で買われてきた株式が今後も「買われ」、上昇していくかどうか。
「噂で買って事実で売る」もケースバイケース
「噂で買って事実で売る」という投資格言に従うならば、そろそろ噂が事実になってきそうだから少しずつ手じまっていってもいいのか、という状況ではあります。
ただ、今夜の昨年12月のCPI発表で物価上昇のピークアウトが確認され、株価が下がるかどうか。
しばしば好決算の噂のある銘柄が実際に好決算で、その発表後に株価が崩れる場面を目にすることもありますが、その逆、好決算でさらに株価が上昇することもあります。
「株価に事前に織り込まれており・・・」
という説明をよく目にはします。
分かる人には分かるのかもしれませんが、わたしはいつまでたってもその「事前の織り込み」度合いがわかりません。
今回のCPI発表がらみでも、すでに期待で株価が押し上げられ過ぎているのか、まだまだ上昇余地があるのか、CPIピークアウト仮説を市場はどの程度「事前に織り込んでいる」のか。
まあ、それがわかれば苦労しないのですが。
自分が勝負するフィールドから離れない
個人的にはまだ「利下げ」が行われるわけでもなく、現在の政策金利水準で景気指標はかなり悪くなってきているわけだから(ISMやPMIに比べて労働市場は比較的堅調ですが)、あまり株価に関してはポジティブにはなれない。
長期投資に関しては「もし過剰に割安になっていればいくらか買おう」というスタンス。
普段はロングショート継続。
ごくまれにこういうタイミングでバクチを打ちたくなりますが、今回も短期的なバクチは行わず。
それでも
噂で買って事実で「買う」
噂で買って事実で「売る」
どちらに転ぶかは気になるところ。
どうなるかは全く分かりませんが、個人的主観ではどちらかというと「売る」派。
米、2022年12月消費者物価発表は今夜22:30の予定。