ここ20年ほどで最低水準にある中国10年債利回りと中国株価の話。
中国10年債利回り(2002年~)
※出所:中国 10年 | 中国 10年 債券利回り - Investing.com
個人的に「中国景気と連動性が高そう」と感じている、中国10年債利回り。
利回り上昇で景気拡大傾向
利回り低下で景気減速傾向
を示唆?
利回り低下トレンドが続いており、2024年1月にコロナショック後2020年4月「2.49%」を下回り2002年以降の最低値「2.42%」を記録。
現在は「2.45%」くらい。
中国10年債利回りと香港ハンセン株価指数(2002年~)
※出所:香港ハンセン インデックス(HSI) - Investing.com、中国 10年 | 中国 10年 債券利回り - Investing.comより作成
上記は中国10年債利回り(左軸)と香港ハンセン株価指数(右軸)の2002年以降のチャート。
☆利回りが低い時期の株価は低い傾向
☆利回りが上昇傾向の時期に株価が上昇していることが多い
そういったことが読み取れます。
「長期金利は経済の体温計」と言われることもありますが、中国長期金利と香港ハンセンにはある程度当てはまっていると思われます。
中国景気がトラブっているときの中国10年債利回りはどのくらい?
※出所:香港ハンセン インデックス(HSI) - Investing.com、中国 10年 | 中国 10年 債券利回り - Investing.comより作成
①:ITバブル後の世界的な不況
②:リーマンショック後の世界金融危機
③:チャイナショック
④:コロナショック
⑤:2021年7月以降
2002年以降に関しては概ね中国10年債利回りが2.9%を下回る時期に中国景気はトラブっていたもよう。
逆いえば①~④は2.9%以下の時期がしばらく続いても、その後利回りは上昇し、株価も上昇していくという流れがありました。
したがって、香港ハンセンは
中国10年債利回りが2.9%を下回る時期に買う
のが経験的には報われる可能性が高かった。
しかし、⑤の2021年7月以降一瞬2.9%を上回り株価も上げる時期があるものの、2年半ほどの長期にわたって株価も金利も一緒に下がっていくトレンドが続いています。
底なし沼?の異常事態
といってもいいのかもしれません。
おわりに
人口動態の悪化
コロナ期の活動制限
米中対立や海外からの投資減少
中国不動産価格上昇ストップ、地方政府の困窮
何が主因かは不明ですが、とりあえずさえない中国経済。
基本的にどこかに「底」があるはずで、利回りも株価も上昇していく時期が必ず来ると思われ株価指数がここまで下がればふつうは「買い」が報われやすい。
ただ、少なくとも2年半ほどは報われておらず、個人的には不動産価格が上昇してこないと一切手出ししたくない中国株、という印象。
※先のことは不明、投資は自己責任で