ユキマツの「長期投資のタイミング」

比較検討により、長期投資における「比較的よさそうなタイミング」と「比較的有望な投資対象」を探るサイト

空いてる電車に乗りますか?混んでる電車に乗りますか? <東証一部売買代金の観察から>

本ブログのテーマの一つは

長期投資を始めるのに適した(株価が割安な)時期、やめるのに適した(株価が割高な)時期があるのかを探ること

です。

バフェット指標やPBR、信用評価損益率、時価総額、信用買い残、マージンデットなどなど、複数の指標を用いて推測してはいますが、実際、

長期投資を始めるのに適した時期、やめるのに適した時期があるのか

は時間がたたないとわかりません。

また、探るのは自由ですが、適切に判断できるかもわかりません。

 

ただ、個人的には全く探らないよりは、努力して探った方がいいとは考えています。

そして、長期投資を始めるのに適した時期、やめるのに適した時期があるのかを探るための道具、指標はたくさんあってもいいと思います。

道具の一つ一つには長所もあれば短所もあり、明確で確実な判断は不可能ですが、手がかりはたくさんあってもいいと思うので。

 

その道具、指標の一つとして使えるかもしれない東証一部の売買代金を見てみます。


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東証一部売買代金(1営業日当たり)の推移

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成

上記グラフは1995~2016年の

一営業日当たりの東証一部売買代金の年間平均値

の推移を示したものです。

単位は「兆円」です。

例えば2007年なら、東証一部の売買代金は平均毎日3兆円くらいだったことを示しています。

 

以下、近年の東証一部売買代金の簡単な歴史です。

f:id:yukimatu-tousi:20170828142131p:plain1995~1999年は1兆円に届きません。

2000年のITバブルの頃は約1兆円。

2002年は8000億円程度まで減少。

2003~2007年はサブプライムバブルに向かって激増し、2007年には年間平均で一日当たり約3兆円の売買代金がありました。

その後バブルは崩壊、日本株の低迷が2012年まで続き、売買代金も低迷を続け、2012年は約1.2兆円まで減少。

2013年以降は日銀の緩和政策もあって株価は急上昇、売買代金も急増し、2015年には約2.85兆円まで増加。

2016年も2.6兆円程度で、まずまず多い金額となっています。

 

売買代金(1営業日当たり)と日経平均の推移

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  ※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループYahoo!ファイナンスのデータより管理者作成

上記グラフは、売買代金のグラフに「年末の日経平均株価÷10000」のグラフを加えたものです。

2016年末の日経平均は「19114」だったので、上記グラフでは「1.9114」になっています。

 

このグラフから何が読み取れるでしょうか?

 

①2002年頃までは売買代金(1営業日当たり)は1兆円以下で、今からみると非常に少なかったことがわかります(ここではこの件は取り上げません)

②また、2002年以降に関しては、売買代金と日経平均に「正の相関」がありそうです。

つまり、日経平均が上がれば売買代金が増え、日経平均が下がれば売買代金が減る、という傾向がありそうです。

 

株価が上がれば市場参加者が増え、売買金額も増える?

株価が下がれば市場参加者が減り、売買金額も減る?

米国のマージンデットとS&P500の相関を見る限り、

投資家には株価が上がればお金を借りてでも株を買いたくなる傾向がある

ようであり、それも踏まえて考えると

株価が上がれば投資家は株を売買したくなる傾向があるらしい

のいう仮説はわりとすんなり納得できる話でもあります。

米国のマージンデットとS&P500の相関↓

 

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空いている電車、混んでいる電車

ところで、株式市場に参入することを

株式市場という電車、市場電車に乗り込むこと

とします。

 

電車の行先は収益が上がる「収益駅」か、損失が出る「損失駅」か、収益も損失もあまり出ない「トントン駅」のどれかだとします。

 

一般的な個人投資家がこの電車に乗り込むタイミングは自由です。

 

そして、電車には混んでいるときと空いているときがあるとします。

混んでいるときは、市場参加者が多く、売買代金が増えている時期、空いているときは市場参加者が少なく、売買代金が減っている時期としましょう。

 

あなたは空いてる電車に乗りますか?混んでる電車に乗りますか?

収益駅に向かいやすいのは空いてる電車?

損失駅に向かいやすいのは混んでる電車でしょうか?

 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループYahoo!ファイナンスのデータより管理者作成

2002年以降の一つの経験則、仮説に過ぎませんが、上記グラフを見る限り、

電車が空いているとき<売買代金が少ない時期>に乗って、

電車が混んできたら<売買代金が増えてきたら>降りる

方がよさそうです。

 

そして、どちらかというと、

収益駅に向かいやすいのは空いてる電車に乗ったとき。

損失駅に向かいやすいのは混んでる電車に乗ったときっぽいです。

 

例えば、2002年以降に関しては、このグラフを見る限り、

1日の売買代金が1.5兆円にも届かない時期に投資を始める方が比較的安全?

逆に2.5兆円を上回る時期から投資を行うのは、比較的リスキー?

というジンクス、経験則はそれなりの説得力がありそうです。

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループYahoo!ファイナンスのデータより管理者作成 

要するに、

市場参加者が少なく、売買代金が低迷している時期は、日本株は人気がなく、株価は比較的割安に放置されている可能性が高く、

市場参加者が多く、売買代金がふくらんでいる時期は日本株は人気があり、株価は比較的割高な水準に押し上げられている可能性が高い、

といえるかもしれません。

 

まさに

人の行く裏に道あり花の山

という相場の格言をデータ的に示しているともいえそうです。

人の行く裏に道あり花の山 | 日本証券業協会

あとがき

投資で収益率を上げる基本は

できるだけ安い時期に買って高い時期に売る

できるだけ割安なものを買って割高なものを売る

です。

最終的に株価は需給で決まり、多くの人が売るから株価は安くなるのであり、多くの人が買ったから、株価は高くなっていると考えられます。

人が買いたがる時期に売りたがり、売りたがる時期に買いたがる

人が悲観している時期に投資を始め、人が楽観している時期に投資をやめる

多くの人の行為に逆行することが投資で収益率を向上させる基本なのかもしれません。

つまり、

・世間のコンセンサス、同調圧力と距離を置き、自分の投資スタンスを大事にする

・株価が安くて人気のない時期に株を買う、高くて人気の時期には株を売る

このようなマイペースでアマノジャクな行動が長期投資のパフォーマンスに好影響を与えやすいのではないかと思われます。

うまくいかないこともありますが、確率的、経験的には。

 

わたしはわざわざ混んでる時期に電車に乗り込まなくたって、気長にじっと待ってれば、空いてる電車はいつかくるんじゃないか、と期待するタイプです。

「空いてる電車を待つ苦労」と「満員電車に乗る苦労」を秤にかけると、後者の苦労をより厭うタイプです。

乗り込んでしまった後に後悔するくらいなら、はなっから乗らないで自分好みの電車が来るのをひたすら待つ・・・あんまり男らしくなく、かっこよくないやり方だなあと自分でも思いますが、経験的にそういうスタイルになってしまいました。

 

最後に当たり前のことですが、このスタイルだと、いつまでたっても空いてる電車を待ち続け、駅から移動できない待ち人で終わるかもしれませんし、待たない方がいい場合もあります。

ベストの投資スタイルではありません。

わたしに合っているだけです。ご参考程度に。

 

東証一部売買高については、ときどき記事にしていく予定です。

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主にブログ内容をまとめた、だけの本です
よければ暇つぶしにどうぞ
※一部加筆
20171207124844


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