ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

「あなたの支出は誰かの所得」 レイ・ダリオ「30分でわかる経済の仕組み」の覚書④

www.youtube.com

ヘッジファンド「ブリッジウォーター」創業者レイ・ダリオ氏の考えを解説した無料動画が公表されています。

全31分です。

あくまでダリオ氏の個人的な経済観ですが、個人投資家にも役立つ部分もありそうな気はするので記事にしています。

解説ではなくただのわたしの「おぼえがき」。

今回4回目で、上記動画の5分2秒~7分37秒の内容の紹介です。

※以前の記事はこちらから

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5分2秒~6分20秒「あなたの支出は誰かの所得」

上記動画の「5分02秒~7分37秒」です。

では、クレジットはなぜ重要なのでしょうか。

借り手がクレジットを得ると支出額をふやせます。

支出が経済を押し上げるのです。

ある人の支出はほかの人の収入となるからです。

考えてみてください、あなたの支出は誰かの所得となるのです。

あなたが得る所得は誰かの出費です。

ですからあなたの支出がふえると誰かの所得がふえるのです。

ある人の収入がふえると貸し手は貸出額をふやそうとします。

借り手の信用力がふえたからです。

クレジットのある借り手には返済能力と担保があります。

借金と比べて収入が大きいと返済能力がふえます。

返済ができなくても担保の価値が大きいとそれを売却できます。

そうなると貸し手は安心して貸せるのです。

収入がふえると、もっと借りることができ支出をふやせます。

ある人の支出はほかの人の収入となりますから、もっと借りることができるようになるというわけです。

この好循環が経済の成長につながります。これで経済の波ができます。

 <覚書>

●ある人の支出はほかの人の収入となるから、「クレジットを利用した支出」も経済を押し上げる

●世の中の全体の支出↑⇒収入↑⇒返済能力↑⇒信用力↑⇒貸出額↑⇒世の中の取引↑⇒経済成長・・・という好循環

お金は天下の回り物、というところでしょうか。

6分20秒~7分37秒「債務を利用すると生産額より消費額を大きくできます」

取引では何かを得るために何かを提供する必要があり、得られる額はどれだけ生産できるかによって決まります。

知識の蓄積が生活水準を引き上げ、生産高を引き上げます。発明家や勤労者は怠慢で何もしない人に比べて生産性と生活水準が向上します。

でもこれは短期で見るとそうでない可能性もあります。

生産性は長期的に重要な要素ですが、短期的にはクレジットが大切な役割をします。

短期的には生産性はあまり変動しません。

したがって経済の変動に余り影響しません。

でも債務を利用すると生産額より消費額を大きくできます

その一方、返済の際には消費額を縮小することになります

債務には2つの大きな周期があります。

1つは5年から8年の周期で、もう1つは75年から100年の周期です。

普通この波の動きを感じることができても周期があることに気づきません。

波の動きは日ごと、週ごとに起こっているので大きな動きに気づきにくいのです。

ここでは一歩下がってこの3つの大きな要素を調べ、その相互作用が経済にどう影響するか考えてみましょう。

<覚書>

●生産性⇒経済にとって長期的に重要な要素。短期的にはあまり大きく変動しない

●クレジット⇒短期的に重要な要素で大きく変動しやすい

●クレジットの効用

①クレジットの利用で、生産額より消費額を(前倒し的に)大きくし、経済を押し上げることができる

②その反面、クレジット返済の際には消費額を大きく縮小することになる

●結果的に、クレジットは短期的な経済変動や市場変動の要因となりやすい

●クレジットが増大するとき、経済活動は実力以上に活発化しやすく、クレジットが急速に減少するとき、経済活動は実力以上に低調になりやすい

●クレジットの短期周期は5~8年

●経済活動を観察する上で、

 「長期的な生産性の動向」

 「短期的なクレジットの動向」

両方の動きを意識すると理解が深まる?

 

私見ですが、株式やリートなどのリスク資産が割安になりやすいのは、クレジットが減少している時期と推測しています。

続きはまた次回。

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