ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

米国 長短金利差 さらに縮小 <2018年5月末データ>

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米国債の長短金利差に着目し、米国の景気動向、株式市場の動向を推測する記事です。

米国債の長短金利差を確認するメリット

 

米国の景気・株式市場の動向を探る役に立つかも?

 

※当ブログでは「長短金利差」

【米10年国債利回り-米2年国債利回り】

とします。

長短金利差について、詳しくはコチラをどうぞ↓

米国債 長短金利差 <2017.12.22> - ユキマツの「長期投資のタイミング」


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直近の長短金利差

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※出所:アメリカ 10年 債券利回りアメリカ 2年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月末~2018年5月末

2018年5月末は「0.43%」。

前月よりわずかに縮小(4月末:0.46%)。

直近のピークは2010年3月の「2.81%」。

8年2ヶ月、長短金利差の縮小トレンドが続いていることになります。

2018.6.1現在、長短金利差は、0.43%です。

※2.90%-2.47%=0.43% 

※データ:米国債・金利 - Bloomberg

1995年以降の長短金利差と株価の関係

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 ※出所:アメリカ 10年 債券利回りアメリカ 2年 債券利回り^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Finance のデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2018年5

1995年以降の長短金利差と株価(【S&P500】を900で割ったもの)の推移グラフです。

2018年5月は

・長短金利差⇒縮小

・株価⇒上昇

したので両者の差は少し開きました。

このグラフでは、タイムラグはありますが、長期のトレンドとして概ね

●株価上昇期⇔金利差縮小トレンド

●株価下落期⇔金利差拡大トレンド

が確認できます。

また、この時期のデータに限れば、どちらかといえば

●金利差が大きい時期⇒株式は比較的割安

●金利差が小さい時期⇒株式は比較的割高

ともいえそうです。

※長い目でみた一つの傾向、経験則

1980年以降の逆イールドと景気後退

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※出所:FRED | St. Louis Fedのグラフより管理者作成 ※期間:1976年~2017.11月

1976年~2017.11月の長短金利差のグラフです。

5回の逆イールド期(短期金利>長期金利の時期)とその後の景気後退期(グレーラインの時期)を示しています。

5回とも景気後退期の前に逆イールドが生じており、景気後退期には株価は大きく下げる傾向があります。

長短金利差が小さいだけでなく、逆イールドになる時期は、景気や株式市場にとって不吉な兆候ではあると思われます。

※参考:米長短金利の逆転は懸念=ダラス連銀総裁 | ロイター

今年のFRB利上げ予測

Countdown to FOMC: CME FedWatch Tool

上記サイトによれば

年内にあと2~3回程度(6月、9月、12月?)

のFRBの利上げにより、現在「1.50-1.75%」のFF金利は年内に

「2.00-2.25%」

「2.25-2.50%」

になるとの観測が優勢な様子。

利上げによってどの程度金利差が縮まるのかは不明ですが、気にはしておいていい情報。

おわりに

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※出所:10-Year Treasury Constant Maturity Minus 2-Year Treasury Constant Maturity | FRED | St. Louis Fedより管理者作成

米国債の長短金利差は2005年、2007年以来の水準です。

サブプライムバブルでは、2005年12月に逆イールドが確認され、S&P500のピークは2007年10月。

逆イールドから

1年10ヶ月後

でした。

今後の「長短金利差と景気動向・市場動向の関係性」がどうなるか、興味深いです。

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