「長期投資に適しそうな国の選定作業」を自分なりの興味にまかせて行っていますが、
「世界シェア」
という観点から物事を観察するのも面白いと思いました。
世界シェアという言葉を使うのが適切か、少し疑問がありますが、ニュアンスは通ると思うので
「人口」「時価総額」「名目GDP」
の3つの観点から、1990年以降の日本を観察してみます。
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世界シェア~日本の人口~
※出所:世界の人口 国別ランキング・推移(国連) - Global Noteのデータより管理者作成
※期間:1990~2016年
きれいな右肩下がりです。
約2.3%⇒約1.7%まで低下しています。
世界の人口が1000人なら、日本人は17人くらいの比率。
世界シェア~日本の時価総額~
※出所:Global Note、World Federation of Exchangesのデータより管理者作成
※期間:1990~2016年の年末データ
1989年末はもっと高かったと思いますが、1990年当時、日本の時価総額の世界シェアは30%を超えていました。
現在の米国が約40%、中国は10%程度(※すべて浮動株調整していないデータです)なので、30%という数字がいかに大きかったか。
かつての経済大国日本から連想して、海外で
日本人はお金持ち
のイメージがついていたのも腑に落ちます。
ただ、その世界シェアは人口と同様、大きく下げ続け、2000年以降は概ね
「6~11%」
のレンジで落ち着いています。
2005年を最後に10%に届きません。
それでも高いシェアではあると思いますが。
世界シェア~日本の名目GDP~
※出所: Global Noteのデータより管理者作成
日本の生産年齢人口(15~64歳の人口)がピークに達したのは1995年です。
その1995年頃からジェットコースターを滑り落ちるように、名目GDP(経済規模)の世界シェアは下落を始めました。
1995⇒2016年で「17.6%⇒6.6%」の下落です。
1990⇒2016年で「13.4%⇒6.6%」の下落です。
まとめ
※出所:Global Note、World Federation of Exchanges、世界の人口 国別ランキング・推移(国連) - Global Noteのデータより管理者作成
1990~2016年の「人口」「時価総額」「名目GDP」の世界シェアを併記すると上記のようなグラフになります。
概ねすべて右肩下がり。
先進国全般に見られやすい傾向ですが、人も減り、株式市場規模、経済規模も、かつての存在感を失いつつあるように見受けられます。
ただ、世界にはシェアを拡大し続けている国やシェアを維持できている国もあります。
徐々に縮んでいく日本という市場の中でシェア争いをする
のも別に悪くないかもしれませんが、お金は自由に移動できるので
日本で貯蓄をがんばって、その資本を「シェアを維持・拡大できている国の株式」や「全世界の株式」への長期投資に充てて、収益向上を目指す
という戦略も、別に悪くない発想だと個人的には思っています。
※日本市場の概況は10.16に記事にする予定です