「世界シェア」
という観点から欧州主要国(英、独、仏の3国)の国力の一部を観察する記事です。
世界シェアという言葉を使うのが適切か、少し疑問がありますが、ニュアンスは通ると思うので
「人口」「時価総額」「名目GDP」
の3つの観点から、1990~2016年の英、独、仏の3国を観察してみます。
欧州は国数が多くデータ処理が煩雑になるので、名目GDPの大きい3ヶ国に絞り、
3ヶ国の合計
が世界全体に占める比率を追ってみました。
「時価総額」「名目GDP」はドル建ての数値です。
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世界シェア~英独仏の人口~
※出所:世界の人口 国別ランキング・推移(国連) - Global Noteのデータより管理者作成
※期間:1990~2016年
26年で約3.6%⇒約2.8%に比率は低下、約0.8%の低下です。
実数では1990年が約1.9億人、2016年が2.1億人と約2000万人増えています。
2016年の米国は3.2億人を超えているので、米国が人口大国であることが際立ちます。
2016年末で世界の人口が1000人なら、英独仏は28人くらいの比率。
世界シェア~英独仏の時価総額~
※出所:Global Note、World Federation of Exchangesのデータより管理者作成
※期間:1990~2016年の年末データ
浮動株調整を行っていない時価総額です。
2009年頃までは横ばい、14~17%程度のシェアを維持していましたが、その後は低下傾向。
2016年末は10%台に落ち込んでおり、中国と同じくらいの比率。
日本と同様、英独仏のシェアは落ちていきそうな雰囲気を感じるグラフです。
※為替レートの影響も受けたデータです。
近年ユーロやポンドに対してドルが強いため、ドル建てで表記すると、英独仏のシェアは低くなる傾向はあります
※浮動株⇒発行されている株式の中で、安定した株主に保有されておらず、市場に流通する可能性の高い株式のこと
【浮動株や浮動株調整についてはコチラ↓】
世界シェア~英独仏の名目GDP~
※出所: Global Noteのデータより管理者作成
時価総額と非常によく似たグラフです。
2008年頃までは横ばい、15~19%程度のシェアを維持していましたが、その後は低下傾向。
2016年末は11%台に落ち込んでおり、約15%のシェアを持つ中国に差をつけられています。
日本と同様、英独仏のシェアは落ちていきそうな雰囲気を感じるグラフです。
※為替レートの影響も受けたデータです。
近年ユーロやポンドに対してドルが強いため、ドル建てで表記すると、英独仏のシェアは低くなる傾向はあります
まとめ
※出所:Global Note、World Federation of Exchanges、世界の人口 国別ランキング・推移(国連) - Global Noteのデータより管理者作成
英仏独の1990~2016年の「人口」「時価総額」「名目GDP」の世界シェアを併記すると上記のようなグラフになります。
日本、米国と比べてみます。
※出所:Global Note、World Federation of Exchanges、世界の人口 国別ランキング・推移(国連) - Global Noteのデータより管理者作成
一見した印象では、英独仏は
日本と米国の間で、やや日本より
という印象です。
日本ほど激しくシェアを落としていないが、米国ほど維持はできていない、という意味で。
最も予測が当たりやすそうな人口の観点からみると、ドイツは人口減少国になりそうですが、英国、フランスは維持、増加していく見込み。
英国やフランスはしたたかな長期戦略を備えている雰囲気があり、今後、一気に落ちていくこともなさそうな印象も受けます。
ユーロやポンドがドルに対して強くなる時期が来れば、ドル建て表記の世界シェアも今よりは大きくなりそう。
ただ、
今後この3国の世界シェアが大幅に拡大していくか?
と言われれば、そんな雰囲気をわたしはあまり感じず、投資対象としてはすごく魅力的とは思えないが、それほど悪くもなさそう、という微妙な感じがします。
※ただデータを見た上での個人の印象、感想です
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