2019年1月末のデータからJリートの割安割高を探ってみます。
TOPIXと東証リート指数
※出所:SBI証券
上記グラフはここ2年の東証リート指数とTOPIXの値動きを比率で比較したものです。
2017年は株高の中、上昇しなかったリート指数、2018年は底堅く推移し、わずかながら2年間でTOPIXを上回っています。
※出所:SBI証券
ここ1ヶ月だと概ね似たような動き。
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Jリートスプレッド
Jリートの割安割高の判断の目安の一つとしてわたしはJリートと日本の長期国債利回りの差(スプレッド)を確認しています。
本記事では
「Jリートの平均利回り-日本国債利回り(10年物)」
のことを「Jリートスプレッド」とします。
クレジットスプレッドと同じような発想で、「Jリートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が
・大きいほどJリートは割安
・小さいほどJリートは割高
とみなす指標です。
※「Jリートスプレッド」は一般的な用語ではありません
※クレジットスプレッドについてはコチラ↓
過去の利回り「Jリート」と「日本10年国債」
少し古いデータですが、過去の推移の確認です。
下記グラフは2001.9月末~2017.7月末のJリートと長期国債の利回りの推移を示したものです。
※出所:JAPAN-REIT.COM、日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※国債の長期金利がマイナスの時期は「0%」で表示
Jリートの平均利回りは
・ITバブル崩壊後:約6%
・リーマンショック後:約8%
まで上昇しています。
欧州債務危機の2011~2012年頃も5%以上の利回りをつけており、リート収益は株式に比べて比較的安定している点から、リート利回りは
リスクオフ時、株安時期の一つの目安
になりやすい指標の一つと思われます。
経験則に過ぎませんが、リートが叩き売られている時期は、株式などのリスク資産も過小評価され、割安になっている可能性があります。
最新のJリートスプレッド
次にJリートスプレッド
●【Jリートの平均利回り-日本国債10年物の利回り】
の推移を確認してみます。
期間は2001年9月~2019年1月末です。
※出所:JAPAN-REIT.COM、日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成
この期間の長期平均は「3.3」です。
個人的には割安時期の経験的な目安を概ね「5.0以上」としています。
2019年1月末の値は「4.0」でした。
・Jリートの平均利回り:3.99%
・日本国債10年物の利回り:0.00%
2018年12月末は「4.2」だったので、スプレッドは縮小、1月の月間ではリスクオン傾向。
「4.0」は平均値「3.3」を上回るも「5.0」には届かない値であり
まあまあ割安?
と推測。
悪くない水準と感じますが、個人的には次の不況を待ってもっと割安に買いたいので、引き続き静観。
2017年6月以降1年半以上、このスプレッドは
3.9%~4.2%
のレンジ。
今後は不明ですが、とりあえずここ1年以上、資産の逃避先としてリートは優れていたと思われます。
あとがき
以下、個人的に気にしているJ-リートの利回り。
※()内は約1ヶ月前の利回り
・日本アコモデーションファンド投資法人【3226】:3.24%(3.50%)
・フロンティア不動産投資法人【8964】:4.69%(4.88%)
・日本ロジスティクスファンド投資法人 【8967】:4.03%(4.08%)
・福岡リート投資法人 【8968】:4.19%(4.25%)
前月よりすべての銘柄で利回りが低下、価格は上昇。
東証リート指数の動きと整合的。
※データ元
★JAPAN-REIT.COM (2018.2.1時点)
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