インドの景気と株価水準を探る記事です。
・景気動向⇒CLI(インド)
・株価水準⇒バフェット指標など
で簡単に確認してみます。
インドの景気動向
インドの景気動向をOECD景気先行指数(以下:CLI)で探ってみます。
CLIの簡単な説明です。
○OECDが算出している景気動向を判断する指標
○100が基準値
○100より低い⇒景気は悪い
○100より高い⇒景気はよい
○CLIが下降している⇒景気の減速
○CLIが上昇している⇒景気の加速
詳しくは下記記事を参照ください。
※出所:OECD Dataより管理者作成
2015年1月~2019年2月のインド(青)のCLIの推移です。
インド景気はこの指標では
●2015年夏から秋頃にピーク
●2017年2月頃にボトム
●その後、景気拡大が続いている
というところ。
前月まで、ピークアウトの可能性が感じられるような動きをしていましたが、2月のデータでは上昇トレンドが復活したように見受けられます。
<2019年1月の状況>
水準としては好況でトレンドもよい状態。
景気の観点からは「不景気な時期」「好況⇒不況に向かう時期」の株価が割安である可能性が高く
今はインド株を買うチャンスではない?
と推測。
インドのバフェット指標の推移と2018年末の株価水準
バフェット指標=(ある国の)株式時価総額÷名目GDP
個人的には
・この数値が長期平均より大きい⇒その国の株価は割高傾向?
・この数値が長期平均より小さい⇒その国の株価は割安傾向?
と判断する一つの目安として使用。
※経験則に基づく単なる目安です
※バフェット指標についてはこちらの記事を参照ください
インドのバフェット指標の推移を見てみます。
データは2003~2018年の年末値です。
※出所:Global Noteのデータより管理者作成 ※2003~2018年の年末値で算出
この期間の平均値は0.73、中央値は0.71です。
2018年末は「0.77」。
この指標では
●2006~2007年、2009~2010年、2017年頃⇒割高
と推測。
2018年末は割高度合いが低下したが、まだ平均値以上?
というところ。
直近のインドのバフェット指標
※世界経済のネタ帳、https://www.world-exchanges.org/のデータより作成
2019年3月末は「0.73」で前月より上昇。
ドル建ての時価総額は10%ほどの大幅な上昇をみせています。
昨年3月と同じくらい。
バフェット指標「0.73」は長期平均の「0.73」と同水準であり、インド株の水準は
ふつう?
と推測。
2018年末は「0.77」だったので、2018年は
やや割安傾向
にシフトしているか?
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まとめ
CLIでみたインドの景気
●水準⇒よい
●トレンド⇒よい
バフェット指標でみたインドの株価水準
●ふつう?
インド株の投資のタイミングとして
●買い→あまり適さないか
●売り→「買い」よりは適す、かも
※景気水準がよく、景気のトレンドは横這いで、株価は割安ではなさそうだから(景気が悪くなればもっと割安になってくれる?)
※「できれば割安で不景気な時期に買いたい」という欲張りな判断に基づいています
※個人の感想です。投資は自己責任で
おわりに
上記サイトによれば2019年3月末のインド市場の
●PER:27.9(25.8)
●CAPE:22.7(21.2)
●PBR:3.0(2.8)
とのこと
※()内は前月末の数値
ドル建て時価総額が10%増えただけあって、前月より割高度合いは増しています。
比較対象の40ヶ国でインドは「5番目に割高」という見立てのよう。
※米国は4番目
※出所:EPI | WisdomTree India Earnings ETF - Investing.comより作成
インド投資のツールの一つ、
【EPI 】ウィズダムツリー インド株収益ファンド(米国ETF。ドル建て)
のここ1年。
最近は好調。
2019年は約7%。
昨年秋の安値から23%ほど上昇(2019.4.18までで)。
2018年1月の高値からは-10%程度の水準。
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