サブプライムバブル~バブル崩壊期の米国「金利」「株価」「失業率」の確認記事です。
個人的に気になって確認してみた単なる過去のデータ、グラフですが、興味のある方はどうぞ。
サブプライムバブル~バブル崩壊期の「FFレート」「失業率」「株価」のグラフ
※出所:US Unemployment Rate、Yahoo Finance、Effective Federal Funds Rateのデータより管理者作成 ※期間:2006年1月~2009年12月
FFレートは実効FFレート。
株価はS&P500を300で割った数値で示しています。
「株価」の観察
この時期、一番遅く動き出したのは株価。
月末値では2007.10月にピークアウト。
2009.2月まで1年4ヶ月の急速な下落トレンド。
月末値の比較でこの期間53%ほど下落。
「FFレート」の観察
FFレートの引き下げは2007.8月に行われました。
失業率底打ちの少し後のこと。
FFレートは2007.8月~2008.12月まで1年4ヶ月、段階的に引き下げられほぼゼロ近辺へ。
概ね「5.25%⇒0.10%」まで低下。
「失業率」の観察
ボトム圏にあった失業率は2007.5月以降上昇トレンドに転換。
トレンドは2009.10月まで2年5ヶ月続き、「4.4%⇒10.0%」へ上昇。
「失業率上昇」+「利下げ」+「株価下落」のトレンド持続期間
「失業率上昇」(景気悪化)+「利下げ」+「株価下落」、3つのトレンドが同時に続いた期間は
2007.10月~2009.2月の1年4ヶ月。
FFレートはほぼ下げようがない水準まで下がり、失業率は明確な上昇トレンドにあるなかで、株価は底打ちしていました。
当時
「2番底懸念」
というフレーズを度々耳にしましたが、まさに懸念や疑念の渦の中で株価は力強く上昇していったようです。
当時のわたしは怖くて何もできませんでしたが。
必ずしも株価が先んじるわけでもない
それほど差はありませんが、この時期は
失業率上昇⇒FFレート引き下げ⇒株価下落
の順で動いたもよう。
何となく株価がいつも先に動きそうな印象がありましたが、利下げ後の数ヶ月は株価が堅調であったようです。
ただ、株価の底打ちは失業率のピークアウトより早く、8ヶ月の差。
この傾向はITバブルの時も同様で、ITバブル崩壊後、株価は失業率のピークアウトより9ヶ月早く底打ちしていました。
実体経済が落ち着きだす頃、株価はすでに上昇トレンドに突入している可能性。
雑感
あくまでサンプル数は2つに過ぎず、これで何か明確な主張ができるわけでもありませんが、最近2回の米国景気後退期の「金利」「株価」「失業率」の観察でした。
最近FRBの利下げが話題。
「インフレ率が頭打ち」「平均時給の上昇勢いが弱い」など利下げ要因もありますが、現在株価は最高値近くにあり、失業率は歴史的な低水準、ボトム圏。
「FFレートをほんとに下げてくる?」
という視点もあると思いますが、現状2019.9月までに1~2回の利下げ観測が強い状況。
※出所:https://www.cmegroup.com/trading/interest-rates/countdown-to-fomc.html ※2019.6.13時点
※現在は「225-250」
利下げがあるのかないのか
あってもなくても、市場がそれをどう受け取るか
全く未知数ですがなかなか面白い局面であると感じます。
※今後のことは不明です。投資は自己責任で
こんな記事も