米国債の長短金利差に着目し、米国の景気動向、株式市場の動向を推測する記事です。
米国債の長短金利差を確認するメリット
米国の景気・株式市場の動向を探る役に立つかも?
※当ブログでは「長短金利差」
【米10年国債利回り-米2年国債利回り】
とします。
長短金利差について、詳しくはコチラをどうぞ↓
●米国債 長短金利差 <2017.12.22> - ユキマツの「長期投資のタイミング」
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直近の長短金利差
※出所:アメリカ 10年 債券利回り、アメリカ 2年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月末~2019年6月末
2019年6月末は「0.25%」。
前月末より拡大(5月末:0.19%)。
直近のピークは2010年3月の「2.81%」。
直近のボトムは2019年3月の「0.14%」。
月末値でみると2019年3月末まで9年長短金利差の縮小トレンドが続いていましたが、その後はやや拡大傾向か。
2019.7.17現在、長短金利差は、0.25%であり、6月末(0.25%)と変わらず。
※2.10%-1.85%=0.25%
※データ:米国債・金利 - Bloomberg
1995年以降の長短金利差と株価の関係
※出所:アメリカ 10年 債券利回り、アメリカ 2年 債券利回り、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Finance のデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2019年6月
1995年以降の長短金利差と株価(【S&P500】を900で割ったもの)の推移グラフです。
2019年6月末は5月末に比べて
・長短金利差⇒拡大
・株価⇒上昇
し、両者のグラフ上の差は拡大。
このグラフでは、タイムラグはありますが、長期のトレンドとして概ね
●株価上昇期⇔金利差縮小トレンド
●株価下落期⇔金利差拡大トレンド
が確認できます。
また、この時期のデータに限れば、どちらかといえば
●金利差が大きい時期⇒株式は比較的割安?
●金利差が小さい時期⇒株式は比較的割高?
ともいえそうです。
※長い目でみた一つの傾向、経験則
FRB利上げ、利下げ予測
●Countdown to FOMC: CME FedWatch Tool
上記サイトによれば
年内は
・1回以上の利下げ
により、現在「2.25-2.50%」のFF金利は2019年12月に
・「1.50-1.75%」(-0.75%)
か
・「1.75-2.00%」(-0.50%)
になる可能性が高いとの観測。
※2019.7.17時点
現行より0.25%の利下げは既定路線、どの程度利下げ幅が大きくなるかが関心の的に。
あとがき
※出所:10-Year Treasury Constant Maturity Minus 2-Year Treasury Constant Maturity | FRED | St. Louis Fedより作成
長期の長短金利差グラフ。
「10Y-2Y」は逆イールドにならずこのまま金利差が拡大していくかどうか。
<米国債「10年物-3ヶ月物」の利回り差の長期グラフ>
※出所:10-Year Treasury Constant Maturity Minus 3-Month Treasury Constant Maturity | FRED | St. Louis Fedより作成
「10Y-3M」の利回り差は「2009.12⇒2019.3」の9年3ヵ月の縮小トレンドで逆イールドに。
「10Y-2Y」と同様、2019.4月以降は拡大傾向にあるようです。
過去と同様今回も長短金利差は米国景気の先行きを示唆する目安となるのかどうか、気になる時期ですね。
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