ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

大いなる勘違い? ⇒ 利上げモード終了で長期投資でリスクオン

2022年3月以降、急速に利上げを進めるFRB。

利上げの終着点はどこか、という議論が華やかな時期。

一部、

「利上げモードが終われば長期投資でリスクオンしてもいい?」

という意見も散見。

この意見に対する私見。

利上げモード終了で起きてきたこと

※出所:Federal Funds Effective Rate (FF) | FRED | St. Louis Fed

1954年以降の実効FF金利の推移チャート。

利上げで実行FF金利上昇、利下げで実行FF金利低下。

グレーの時期は景気後退期。

1954年以降、利上げモード終了で起きてきたことはなにか。

それは「景気後退」。

この期間、10回起きた景気後退の少し前、あるいは景気後退直後にいったん利上げモードが終了しています。

※出所:Federal Funds Effective Rate (FF) | FRED | St. Louis Fedより作成

もちろん利上げモード終了でも何年も景気後退が起きないこともありました。

※出所:Federal Funds Effective Rate (FF) | FRED | St. Louis Fedより作成

また利上げモード終了から1年以上たって景気後退が始まっていることもあり、そのタイムラグはそこそこに幅があり、利上げモード終了後に株価が高騰することもあります。

よって、過去の経験的に、必ず

「利上げモード終了⇒景気後退」

と判断し怯える必要があったわけではありません。

それでも基本的には

利上げモード終了時期はFRBが景気を十分に悪化させた(悪化させるだろう)と判断した時期

⇒景気悪化により企業業績が悪化

⇒仮に利下げに転じて金融政策的にはポジティブな状況でも、企業業績要因で株価下落

というパターンが繰り返されてきたもよう。

なので

「利上げモードが終われば長期投資でリスクオンしてもいい?」

と問われれば個人的には

利上げモード終了時期は、リスク資産配分を徐々に減らして嵐に備えるべき時期であることが多かったので、長期的には安易にリスクオンしない方がよさげ

※短期的には利上げモード終了で株価が吹きあがることもあり

と思います。

ただ、今回もこの経験則が活きるかは不明、投資は自己責任で。

関連コンテンツ




【更新の励みになります。よければ応援クリックを!】

follow us in feedly