世界景気動向をOECD景気先行指数で確認。
CLI
<CLI(OECD全体):2018.1~2022.11>
※出所:Leading indicators - Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより作成
上記は景気指標の一つ、Composite leading indicator (以下CLI。OECD景気先行指数)の2018年1月~2022年11月の推移。
上記はOECD全体のCLIであり、世界全体の名目GDPの6割以上を占める国を網羅した景気指数。
「100」が「ふつうの景気水準」、数字が大きいほど好況、小さいほど不況を示唆。
最近では2020年4月がボトム、2021年7月頃の「101.5」が直近ピーク。
ピークアウト後14ヶ月が経過。
最新値2022年11月は「98.3」(10月は「98.4」)。
トレンドは明確に低下傾向、水準としては100以下。
世界景気の先行き、現状ともによくない状態で、株価にとってはネガティブ。
CLIとS&P500
※出所:S&P500 過去のレート - Investing.com、Leading indicators - Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより作成
1995年1月~2022年11月のCLIとS&P500の推移。
コロナ不況を除く近年の2回の米国景気後退後のCLI最低値を確認。
☆ITバブル崩壊後の2003年:「98.3」
☆住宅バブル崩壊後の2009年:「95.1」
2022年11月は「98.3」であり、この指標では2003年のボトムと同程度。
そろそろ反転してもいい水準ですが、いまだFRBは利上げ、量的引き締め継続。
ECBも利上げ、量的引き締め開始予定。
日銀もYCC一部修正とのことで、個人的には中銀引き締めと景気悪化が続いていることから、まだ無理して買わなくても、というスタンス。
S&P500は現状2割程度しか下げてませんし。
①や②のようにS&P500がピークから半値程度になるかは不明ですが、一応警戒しておいてもいい状況か。
おわりに
スマホのニュースお知らせは普段気にしないのですが、何となしに見てみたら日銀YCC修正のニュースで驚き。
為替ヘッジなしで海外株を買っている人には
日銀さん 年の瀬に 何してくれますのん
という状況。
わたしがコロナショック記念で少し保有しているJリートも派手に下落。
まだまだ全然含み益 含み益
念仏のように唱え、しばらく見ないようにして放置予定。
とりあえず今回の措置で日本国債10年物の利回り上昇の可能性が高くなり(0.5%まで許容)、日本もここにきて金融引き締め的な動きで市場にとっては明らかにネガティブ。
ECBも最近タカ派的な声明(利上げ継続、来年QT開始)をしており、今回の日銀をみても、なんだか楽観ムードをつぶしにかかってきているかのよう。
<0.25%の壁を超えた日本10年債利回り>
※出所:Bloomberg より作成