やや回復した世界景気と株価について。
グローバル製造業ＰＭＩ
「ＰＭＩ」は「購買担当者指数」のことで景気指標の一つ。
世界の多くの国で採用されており、毎月更新される即時性の高い便利な指標。
50が分岐点であり
●50より大きい⇒景気拡大
●50より小さい⇒景気減速
と判断。
製造業ＰＭＩは「製造業購買担当者指数」のことで、製造業全般の景気を示唆。
グローバル製造業ＰＭＩは「全世界の製造業の景気状況」を示唆する指数。
世界景気動向の目安として、グローバル製造業ＰＭＩの推移を確認。
※出所：PMI Releasesより作成 ※期間：2018.1～2023.2
直近ピークは2021年5月の「56.0」。
最新値2023年2月は「50.0」で、前月より「＋0.9」ポイント。
1月まで5ヶ月連続で節目の50を下回っていましたが、50に復帰。
ＰＭＩ数値は2021年5月から19ヶ月間低下傾向、その後2ヶ月上昇中。
グローバル製造業ＰＭＩとＳ＆Ｐ500
※出所：PMI Releases、S&P500 過去のレート - Investing.comより作成
※期間：2018.1～2023.2
2018年以降のグローバル製造業ＰＭＩとＳ＆Ｐ500を併記。
PMIはグレーで左軸。
株価はブルーで右軸。
この期間の
☆ＰＭＩのピーク：2021年5月
☆Ｓ＆Ｐ500のピーク：2022年1月
今回は8ヶ月ほどの長めタイムラグでともにピークアウト。
その後
☆ＰＭＩのボトム：2022年12月
☆Ｓ＆Ｐ500のボトム：2022年9月
となっており、3ヶ月ほどのタイムラグで両者ともに上昇傾向。
今後の世界景気
今後の世界景気に関して。
経験的には景気のピークから1年半以降、遅くても3年（36ヶ月）以内に反転することが多く、ピークから19ヶ月経過した2022年12月をボトムに世界景気が反転した可能性もなきにしもあらず。
ただ、
・物価上昇を受けた欧米の金融引き締めが続いていること
・日本の工作機械受注額が前年割れの状態であること
・中国の輸出、輸入額が前年割れの状態であること
などから、個人的には
「景気回復は一時的でまた景気悪化トレンドに戻る」シナリオ
の方が、
「2022年12月をボトムに本格的に世界景気が回復していく」シナリオ
より実現可能性が高いのでは、と推測。
今後半年くらいで答えがでそうですが、どうなりますか。
