★世界時価総額の取扱い説明書
世界時価総額は
①世界的な株式の割安割高の判断材料になります ②投資家心理の判断材料になります
それぞれ簡単に説明していきます。
①世界時価総額は世界的な株式の割安割高の判断材料になります
「時価総額=株価×発行済みの株数」
なので、時価総額は概ね株価と連動します。
したがって、世界時価総額が大きい時期は、世界的に株高であり、株式は割高である可能性があります。
同様に、世界時価総額が小さい時期は、世界的に株安であり、株式は割安である可能性があります。
世界時価総額が ◎大きい → 株高 → 割高(の可能性) ◎小さい → 株安 → 割安(の可能性)
ここで、世界時価総額の推移グラフを再掲し、近年の株式の割安な時期、割高な時期を探ってみます。
出所: 右記サイトデータより管理者作成 WFE(https://www.world-exchanges.org/home/index.php)
株式が割安だったのは、
◎2002年秋~2003年春頃 ◎2008年秋~2009年春頃
株式が割高だったのは、
◎1999年秋~2000年春頃 ◎2007年秋頃
と推測されます。
そして、2015年春もおそらくやや割高。
2017年春もやや割高な水準にあると推測されます。
(2017年2月末の世界時価総額:73.5兆ドル)
投資は割安に買って割高に売れば、成功する可能性が高い取引です。
実行するのは簡単ではありませんが、
◎2002年秋~2003年春頃に買って(株式の比率を増やし)、2007年秋頃に売る(株式の比率を減らす) ◎2008年秋~2009年春頃に買って(株式の比率を増やし)、2015年春頃に売る(株式の比率を減らす)
ような逆張り投資は、長期投資家が目標とすべき投資スタイルであるとわたしは思います。
②世界時価総額は投資家心理の判断材料になります
また、世界時価総額が増加している時期は、世界的に株価は上昇傾向にあります。
なので、世界的に投資家は楽観的・リスクテイク志向と推測されます。
同様に、世界時価総額が減少している時期は、世界的に株価は下落傾向にあります。
なので、世界的に投資家は悲観的・リスク回避志向と推測されます。
世界時価総額が 増加 → 株価上昇 → 投資家は楽観的(リスクテイク志向) 減少 → 株価下落 → 投資家は悲観的(リスク回避志向)
投資家が楽観的な(リスクテイク志向の)時期は、概して不動産(リート)、ハイイールド債、新興国株等のリスク資産全般は買われやすく、価格が上昇しやすい時期です。
つまり、投資家が楽観的な時期は、リスク資産は過大評価されやすく、絶好の売り時である可能性があります。
投資家が悲観的な(リスク回避志向の)時期は、概してリスク資産全般は売られやすく、価格が下落しやすい時期です。
つまり、投資家が悲観的な時期は、リスク資産は過小評価されやすく、絶好の買い時である可能性があります。
世界時価総額の動向を知っていれば、リスク資産全般の投資判断に役立つことがあります。
🐈
<次回に続きます>