インドの景気と株価水準を探る記事です。
・景気動向⇒CLI(インド)
・株価水準⇒バフェット指標など
で簡単に確認してみます。
インドの景気動向
インドの景気動向をOECD景気先行指数(以下:CLI)で探ってみます。
CLIの簡単な説明です。
○OECDが算出している景気動向を判断する指標
○100が基準値
○100より低い⇒景気は悪い
○100より高い⇒景気はよい
○CLIが下降している⇒景気の減速
○CLIが上昇している⇒景気の加速
詳しくは下記記事を参照ください。
※出所:OECD Dataより管理者作成
2015年1月~2018年8月のインド(青)とOECD全体(赤)のCLIの推移です。
インド景気は短期的には
●2015年秋頃にピーク
●2017年2月頃にボトム
●その後、景気拡大が1年以上続く
というところ。
この指標では
世界景気は減速傾向ですがインドは好調を維持。
景気の観点からの経験則では、
不景気な時期の株価が割安である可能性が高く
今はインド株を買うチャンスではない?
と推測。
インドのバフェット指標、現在の株価水準
バフェット指標=(ある国の)株式時価総額÷名目GDP
個人的には
・この数値が長期平均より大きい⇒その国の株価は割高傾向?
・この数値が長期平均より小さい⇒その国の株価は割安傾向?
と判断する一つの目安として使用。
※経験則に基づく単なる目安です
※バフェット指標についてはこちらの記事を参照ください
インドのバフェット指標の推移を見てみます。
データは2003~2017年の年末値です。
※出所:Global Noteのデータより管理者作成 ※2003~2017年の年末値で算出
この期間の平均値は0.72、中央値は0.69です。
2017年末は「0.90」。
この指標では
●2006~2007年、2009~2010年、2017年頃⇒割高
と推測。
2007年末頃のインド株はブリックスブームで完全にバブル的な株高時期だったのかも。
直近のインドのバフェット指標
※世界経済のネタ帳、World Federation of Exchangesのデータより管理者作成
2018年8月末では「0.78」。
前月と変わらず。
長期平均の「0.72」より少し大きい数値、インド株の水準は
ふつう~やや割高?
と推測。
2017年末は「0.90」だったので、2018年は引き続き
やや割安傾向
にシフトしているか。
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まとめ
CLIでみたインドの景気
●水準⇒よい
●トレンド⇒よい
バフェット指標でみたインドの株価水準
●ふつう~やや割高?
インド株の投資のタイミングとして
●買い→あまり適さないか
●売り→「買い」よりは適す、かも
※景気がよく、株価は割安ではなさそうだから
※できれば割安っぽい時期に長期投資を始めるのがベターという判断に基づいています
※個人の感想です。投資は自己責任で
おわりに
上記サイトによれば2018.9.28時点のインドの
●PER:25.9
●CAPE:21.7
●PBR:2.9
とのこと。
比較対象の40ヶ国でインドは「最も割高」という見立てのよう。
米国は7番目、日本は24番目の割高度合いらしいです。
ちなみに今年株価大幅下落中の中国は
●PER:7.2
●CAPE:15.7
●PBR:0.9
であり、ロシア、韓国と同様、低PER、低PBRな市場です。
わたしは世界的な不景気時期が最も割安株に出会いやすいタイミングと考えるので、手は出しませんが、数値的にはとても低くなっています。
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