「時空をこえたメッセージ」シリーズの3回目です。本日はバフェット氏の登場です。
株式投資の極意とは、いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます。
ウォーレン・バフェット
※出所:Wikipedia
言葉の紹介の前に、申し訳ありませんが、しばらく我慢して、わたしの「期待値の話」にお付き合いください。
投資は一種の賭けです
人は未来を正しく予測し続けることができません。
にもかかわらず、人は投資をします。
未来の収益を期待して、どうなるかわからないものに、お金をゆだねます。
丁と出るか半と出るか、わからないものにお金をゆだねるのですから、投資は一種の賭けです。
そう認識したうえで投資を行う場合、賭けなのだから、できるだけ期待値の高い賭けを行うべきです。
期待値とは「①賭けの勝率」×「②賭けの収益率」で求められる値です。
期待値=勝率×収益率
①勝率:文字通り、賭けに勝てる確率です。
②収益率:勝ったら+30%、負けたら-50%というような、収益の大きさを表す比率です。
期待値がマイナスの賭けは、やればやるほど損失が増える可能性が高くなっていきます。
逆に、期待値がプラスの賭けは、やればやるほど収益が増える可能性が高くなっていきます。
したがって、投資を行う際、自分の投資の期待値を気にするのは大切なことだと思います。
誰でもできる投資の期待値を上げる二つの方針
ただ、期待値がはっきりしているのは、高校数学の問題やゲームのような、ごく限定された世界に限られます。
現実の世界では、勝率も、収益率も、期待値も、あまりはっきりしないことの方が多いと思われます。
それが事前にはっきりわかっていれば、誰も投資で苦労しないでしょう。
ここで伝えたいことは、厳密な勝率や収益率の話ではありません。
厳密な話ではなくて、投資の期待値を上げるための、ざっくりとした方針です。
その方針とは何か。
わたしが考える「誰でもできる投資の期待値を上げる方針」は以下の二つです。
<投資の期待値を上げるための方針①>
主に「投資の勝率」を上げる方針として、一つ目は
長期的には価値が上がっていくであろう投資対象に、長期的に投資すること
です。
短期的には何らかの要因で値崩れしても、長期的には価値が上がるものに投資できたなら、長く保有していることで、勝率を上げることができます。
悪いタイミング(割高な時期)に投資した場合でも、ひたすら長期保有していれば、勝率は徐々に高まっていく可能性が高い。
ちなみに、わたしが考える「長期的には価値が上がっていくであろう投資対象の有力候補」は、
長期的に経済規模が拡大していくであろう国や地域の株式インデックス
です。
<投資の期待値を上げるための方針②>
主に「投資の収益率」を上げる方針として、二つ目は、当たり前のことですが、
投資対象が、できるだけ割安な時期に投資すること
です。
割安な時期に投資すれば、割高な時期に投資するより、収益率を格段に向上させることができます。
同じ日経平均でも、リーマンショック後の2009年に7000円台で買うのと、2017.5月の19000円台で買うのでは、収益率に大きな差が出るのは自明でしょう。
銘柄は同じでも、投資タイミングによって投資収益は全く異なります。
※1989年12月末に日経平均を38916円で買った投資家は、30年近く投資しても報われていません
では株式に関して、いつが割安なのか、ごく大雑把には以下のような時期に株式は割安だとわたしは考えています。
◎世界的に不景気な時期 <GDP(国内総生産)が低成長、マイナス成長の時期など>
◎投資家が総じて悲観的な時期
◎世界的な株価の長期低迷期、暴落期
◎世の中のクレジット(信用。貸し借りの関係)が少なくなっている(縮小している)時期。金融危機の時期など
わたしがバフェット指標、時価総額、マージンデット、PBR、恐怖指数、信用買い残、世界の景気動向、などにこだわっているのは、ひとえに
「割安な時期」を探り、投資収益率の向上を図るため
です。
期待値が高いと思われる投資とは
以上をまとめますと、期待値が高いと思われる投資は
①長期的に経済規模が拡大していくであろう国や地域の株式インデックスに(主に勝率up)
②できるだけ割安な時期に投資して (主に収益率up)
③長期間保有すること(勝率×収益率=期待値up)
になります。
ちなみにここでは理由を説明しませんが、わたしは、
長期的に経済規模が拡大していくであろう国の有力候補は、あえて一つに絞るなら
先進国:アメリカ
新興国:インド
だと考えています。
したがって、今後、
・何らかの理由で世界的に株式が割安な時期がくれば、
・アメリカやインドの長期的な経済成長が期待できる限りは、
・アメリカやインドの株式インデックスを中心にすえて、
・長期投資をする
のが、期待値の高い投資の有力候補ではないかと現時点では考えています。
バフェット氏の言葉とわたしの仮説
ここまで、「わたしは」の一人称で一つの仮説を述べてきましたが、実は、この仮説はバフェット氏の言葉に大きく影響を受けた説です。
株式投資の極意とは、いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます。
ウォーレン・バフェット
つまり、わたしにとっての
★「いい銘柄」
⇒長期的に経済規模が拡大していくであろう国や地域の株式インデックス
★「いいタイミング」
⇒株式が割安なタイミング⇒
◎世界的に不景気な時期 <GDP(国内総生産)が低成長、マイナス成長の時期など>
◎投資家が総じて悲観的な時期
◎世界的な株価の長期低迷期、暴落期
◎世の中のクレジット(信用。貸し借りの関係)が少なくなっている(縮小している)時期。金融危機の時期など
★「いい会社である限り」
⇒アメリカやインドの長期的な経済成長が期待できる限り
のように置き換えられます。
バフェット氏の言葉をわたしなりに解釈し、時代に合わせ、なぞっているだけ、の仮説ともいえます。
ところで、別にわたしはバフェット信者ではありません。
投資は賭け
⇒運や確率の影響を受ける賭けに勝つには「期待値」の判断が重要
⇒期待値の高い投資手法の比較検討
の流れの中で、いろいろ調べていたら、たまたま
株式投資の極意とは、いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます。
という言葉に遭遇したに過ぎません。
一見
当たり前のことじゃないか
と感じやすい言葉ですが、端的に投資の極意を示した奥が深い言葉だと思います。
宿題への回答
さて、宿題をのこしていました。
この記事の中でわたしは書きました。
なぜ「過去」のバフェット氏は富豪の道を進み得たのか
回答は、以下のようになります。
いろんな意味で運がよかったのと、多分、
期待値の高い投資を
徹底的に
長期間
ストイックに継続できたから。
そして、おそらく、
バフェット氏はお金を無駄遣いしなかったから。
ではないかと思います。
※他にも、バフェット氏が経営者であり「多くの資金を動かせたこと」、「時代背景」など、様々な要因があると思いますが、わたしなりの一つの回答です。単なる推測です。
本ブログの目指すところ
株式投資の極意とは、いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます。
最後に、この場をかりて、簡単に本ブログの目指すところを書きたいと思います。
上記の言葉を借りて表現するなら、本ブログの主眼は「いい銘柄」の紹介ではなく、「いいタイミング」情報の提供です。
長期投資に関して「いいタイミング」を持続的に丁寧に検討し論じている書籍やサイトはごく希少です。
本ブログは長期投資に関する「いいタイミング」情報を流すことに、たまに成功するサイトになれればいいなあと考えています。
今後ともよろしくお願いいたします。
※心ならずも「悪いタイミング」情報を垂れ流し、ブログを読んでいただいた方に被害を与える可能性も十分にあります。免責事項は事前にご確認ください。未来の株価の動向は誰にもわかりません。投資は自己責任でお願いいたします。