個人的に魅力を感じるETFや投資信託を紹介させていただくシリーズ、「魅力的なETF・投資信託」の7回目です。
今回は
三井住友・DC外国リートインデックスファンド
を取り上げます。
スポンサーリンク
三井住友・DC外国リートインデックスファンドとは
★投資信託のモーニングスター|スナップショット[三井住友・DC外国リートインデックスファンド]
上記サイトからの引用です。
日本を除く世界各国において上場(準ずるものを含む)している不動産投資信託(リート)に投資し、S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指して運用を行う。不動産投資信託への投資にあたっては、S&P先進国REIT指数採用銘柄(採用予定を含む)に投資を行う。原則として対円での為替ヘッジを行わない。ファミリーファンド方式で運用。2月決算。
※出所:http://apl.morningstar.co.jp/webasp/pdf/prospectus/2016092308_P1_20171122.pdf
S&P先進国REIT指数(除く日本)とは?
下記サイトによるS&P先進国REIT指数(除く日本)の説明です。
三井住友・DC外国リートインデックスファンドの基本データ
・信託報酬:0.30%(年率。税込み)。リートに投資する投資信託では安い水準
・購入時手数料率:なし
・解約時手数料額:なし
・配当実績:なし
・投信会社名:三井住友アセットマネジメント
・ファンドの純資産:1018百万円(2017.11.24時点)
・ファンド設定日:2016.9.23
資産別構成と主要投資銘柄
※出所:http://apl.morningstar.co.jp/webasp/pdf/prospectus/2016092308_P1_20171122.pdf ※2017.9.29時点
国別では圧倒的に米国が多く約7割を占めています。
豪州、イギリス、と続き、この上位3か国で約84%を占めます。
現状では大部分、米国リートへ投資しているという感覚でとらえた方がよさそうです。
上位10銘柄で全体の約24%を保有、投資銘柄への分散は効いていそうです。
S&P 先進国 REIT指数のセクター別内訳
※出所:http://www.japanese.spindices.com/indices/equity/sp-developed-reit-us-dollar
※データ更新日: Oct 31, 2017
・店舗用:24.5%
・オフィス用:14.6%
・分散投資型:14.5%
・住宅用:13%
・専門型:10.1%
・工業用:9.3%
・ヘルスケア:8.9%
・ホテル・リゾート:5.1%
日本よりセクターが幅広く分散されている印象。
S&P先進国REIT指数(除く日本)のリターン
※出所:http://apl.morningstar.co.jp/webasp/pdf/prospectus/2016092308_P1_20171122.pdf
上記は1997年9月末を「100」として、S&P先進国REIT指数(除く日本)のリターンを配当込み、円ベースでグラフにしたものです。
2006年頃には「400」くらいに上昇、リーマンショック後の2008~2009年に「100」に暴落。
暴落後は2015年頃の「500」くらいまで上昇を続け、2017年9月末も「500」くらいで少し停滞している、という状況です。
概算ですが
100⇒(約9年後)⇒400⇒(約2年後)⇒100⇒(約7年後)⇒500
という非常に大きな変動をみせています。
ITバブルの崩壊では軽症でしたが、サブプライムバブルの崩壊で破滅的な暴落を経験している指数ともいえます。
三井住友・DC外国リートインデックスファンドの魅力
①先進国リートに格安でお手軽に投資できる点
信託報酬も安く、購入時、解約時の手数料もかけず、ごく気軽に米国を中心とした先進国リートに投資できる優れたツールだと思います。
海外の実物不動産投資での成功・・・
あこがれもある分野なのかもしれませんが、素人が海外の不動産投資で成功するのには、多大な努力と資本と知恵が必要かもしれません。
この商品を保有するのにはあまり手間がかかりません。
この投信でも魅力的な海外不動産投資になり得ると個人的には感じます。
②大きなリターンが期待はできる
概算ですが、1997年9月末を「100」とすると、この商品のリターンは
100⇒(約9年後)⇒400⇒(約2年後)⇒100⇒(約7年後)⇒500
となっています。
税引き前の話ですが、買う時期がよければ7年や9年で4倍5倍のリターンが期待できなくもない商品です。
三井住友・DC外国リートインデックスファンドの不安材料
①まだ設定されて日が浅く純資産も少ない
ファンド設定日は2016.9.23であり、まだ1年ちょっとの歴史です。
ファンドの純資産も1018百万円(2017.11.24時点)と少なめ。
これらの点でどうしても不安な方は同じく「S&P先進国REIT指数(除く日本)」をベンチマークとする
【たわらノーロード先進国リート】
というファンドもあります。
こちらの方が少し信託報酬は高くなりますが、資産規模は20億円程度で設定されたのは2015.12.18と、三井住友よりは歴史はあり、純資産も多めではあります。
※ご参考に
投資信託のモーニングスター|スナップショット[たわらノーロード先進国リート]
②値動きが大きく、しゃれにならない下落をみせることもあり
1997年9月末を「100」とすると、この商品のリターンは
100⇒(約9年後)⇒400⇒(約2年後)⇒100⇒(約7年後)⇒500
となっています。
2年程度で「400⇒100」という暴落を経験しています。
リート指数自体が非常に値動きが大きく、為替リスクも加わると、びっくりするくらいの変動になるようです。
今後、「指数の暴落+円高」に見舞われるかどうかはわかりませんが、ボラの大きさには十分注意が必要な商品だと思います。
三井住友・DC外国リートインデックスファンドの購入手段
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券などで購入可能。
三井住友・DC外国リートインデックスファンドは割安?割高?
※出所:S&P/Case-Shiller 20-City Composite Home Price Index | FRED | St. Louis Fed
※期間:2000年1月~2017年8月
アメリカ国内の住宅価格動向を示す一般的な指数の一つ”S&P/Case-Shiller 20-City Composite Home Price Index”のグラフです。
米国リートの値ごろ感を、このグラフだけで判断するのは不十分で、
米国の一般的な不動産の賃料と住宅価格の比較をする
方が割高割安の参考になりやすいとの説もありますが、ここではふれません。
上記指数はサブプライムバブル期に迫る水準であり、割安な雰囲気はなく、米国の景気後退やインフレ、金利上昇等何らかの原因でリスクオフ局面になれば、大きく下落しそうな感じはします。
おわりに
三井住友・DC外国リートインデックスファンドの紹介記事でした。
わたしは今は怖くて手が出ませんが、商品自体は昔では考えられなかったとてもいい商品だと思います。
運よく比較的割安な時期に買えれば、大きな収益につながるかもしれません。
また、日本のリートはどうしても都心部に集中する傾向があり、日本はとても地震のリスクが高い国、さらに人口減少が始まっている国でもあります。
人口は当分増え続け、長期的に経済力も高めていけそうな米国、豪州などのリートに分散投資できる点からも、リートを資産に組み入れたい方には魅力的な商品と思います。
関連記事です。