バブルのピークから下落相場のボトムまで、株価が大幅に下落しない度合い
⇒ディフェンス力
とし、近年の2回のバブル崩壊期の値動きから、「デフェンス力」を探ってみるシリーズ。
今回は米国の個別銘柄、マクドナルド・コーポレーション 【MCD】を取り上げます。
※あくまで過去のディフェンス力です。「今や未来のデフェンス力」は不明です
マクドナルド・コーポレーション 【MCD】のメモ
いわずとしれたマクドナルド・コーポレーション 【MCD】はファーストフード・チェーン。直営店とフランチャイズ店を世界で展開。
上記グラフは過去5年の株価推移。
・直近のPER:23.48
・直近配当利回り:2.49%
・時価総額:約1276億ドル(約14兆円。1ドル=110円で計算)
※グラフ、データ出所:MCD:New York 株価 - マクドナルド - Bloomberg Markets
※S&P500の直近配当利回り:1.81%
※2018.6.21時点
マクドナルド・コーポレーション 【MCD】とS&P500の推移
1999年12月末を「1.0」としたときのMCDとS&P500の株価推移をみてみます。
※出所:https://jp.investing.com/equities/at-t-historical-data、米S&P 500インデックス(SPX - Investing.comのデータより管理者作成
この期間の2回の暴落期のうち、ITバブル崩壊期(2000~2003年頃)MCDは市場平均以上に大きく下げていますが、リーマンショック時期の下げ幅は小さく、その後大きな上昇をみせています。
マクドナルド・コーポレーション 【MCD】の(過去の)ディフェンス力
過去20年における2回のバブル期とその暴落期、MCDがどのような値動きだったか、S&P500と比較しながら見てみます。
※両者の株価のピークとボトムの時期にはずれがあり、同一期間の比較ではありません
※出所:https://jp.investing.com/equities/mcdonalds、米S&P 500インデックス(SPX - Investing.comのデータより管理者作成
ITバブル期の暴落幅はとても大きく、S&P500より25%程度大きく下落しています。
一方、サブプライムバブル期の暴落幅は小さめ、約3割ほどで市場平均よりはるかに小さい。
2回のバブル崩壊期の下落率平均をとるとMCDは48.9%
S&P500より5.1%下落幅が小さく、この2回に限れば株価指数よりは下げが小さかったといえます。
※MCDとS&P500の「配当利回りの差」は考慮していません。暴落期の値動きだけの情報です
所感
①振れ幅の大きさと個別株投資の醍醐味
2003年のボトム「12.12」からみると、現在は余裕で10倍以上の株価になっています。
また、ITバブル崩壊期における下落幅は75.5%と壊滅的である一方、サブプライムバブル崩壊時には3割程度と軽めの暴落。
2008年以降は2012~2015年の停滞があるも、過去の「3割程度の暴落」がかすむほどの長期的な上げ相場。
外食、小売りのイメージでしたが、過去20年近くの値動きはかなりドラマチックです。
結果的には市場平均を大幅に上回っており、長期投資が報われまくっています。
この期間においては個別株投資の醍醐味が味わえた銘柄。
②デフェンス力
ITバブル崩壊後の数年に及ぶ市場の低迷期には75%もの下落幅。
過去の実績的にはとりわけデフェンス力が高いとはいえなさそうです。
サブプライムバブル期の暴落幅は約3割。
参考データ
今まで取り上げた銘柄の下落率。
ピークとボトムの時期はまちまちで、配当利回りの差も考慮しておらず、あくまでご参考までに。
※あくまで過去のディフェンス力の印象です。「今や未来のデフェンス力」は不明です。今後もこの傾向が続くかどうかは全く分かりません。MCDの今後のEPS、財務状況、投資環境等で変わってくると思われます。
関連記事