将来、長期投資を始めたい時期が来たとき、どんなポートフォリオ(以下PF)にするのか、現在も検討中です。
あれこれ浮かんでは消えるPF案の備忘録。
今回はレイ・ダリオ氏の「オール・シーズンズ戦略」を参考にしたPF。
※オール・シーズンズ戦略については<『世界のエリート投資家は何を考えているのか』アンソニー・ロビンズ(著)鈴木雅子(訳)三笠書房>を参照にしています
レイ・ダリオの「オール・シーズンズ戦略」とは
①株式(S&P500などのインデックス):30%
②米国債:55%(うち40%は満期20年以上)
③ゴールド:7.5%
④商品:7.5%
という布陣のPF。
『世界のエリート投資家は何を考えているのか』アンソニー・ロビンズ(著)鈴木雅子(訳)三笠書房>を読んでのわたしの解釈では、要するにダリオ氏は
●経済成長(景気)
●インフレ
を気にしている。
景気とインフレの組み合わせは4つ。
①景気 ↑ インフレ率 ↑
②景気 ↑ インフレ率 ↓
③景気 ↓ インフレ率 ↓
④景気 ↓ インフレ率 ↑
①景気 ↑ インフレ率 ↑の時期には
株や金、商品が上昇。
②景気 ↑ インフレ率 ↓の時期には
株や債券が上昇
※もっとも資産運用がうまくいきやすい時期
③景気 ↓ インフレ率 ↓の時期には
債券が上昇
④景気 ↓ インフレ率 ↑の時期には
金、商品が上昇
というように、どのパターンの時期が来ても資産全体の大幅な価値の下落を防ぐことを目指したPF、という意味合いでの「オール・シーズンズ」という命名と思われます。
特に
④景気 ↓ インフレ率 ↑の時期
というのは株も債券も苦しい、資産運用にとっては最悪の時期です。
そこも想定して金・商品をそれなりに組み入れていると思われます。
※そんな時期が来るかは不明
【世界株:ゴールド:米国債(ヘッジあり):現金=35:15:25:25】
上記のオール・シーズンズ戦略のPFは主にドルベースで考えられた仕様です。
もし日本でそのまま実行するとなると、為替要因から円高株安時に円ベースでは資産評価額が激しく減じる可能性があります。
それでは「オール・シーズンズ」の意味合いが薄れてしまいます。
そこで試みに外貨建て資産を50%に抑えてPFを作ってみました。
それが
①世界株(またはS&P500など):②ゴールド:③米国債(ヘッジあり):④現金(日本円)
=35%:15%:25%:25%
です。
①と②の50%が外貨建て。
④の25%が円建て。
③の25%はヘッジつきの米国債なので、為替の影響を受けず、急激な円高時にも為替要因では評価額が目減りしません。
円高になれば相対的に④現金(日本円)の価値は上がります。
円安になれば①②の評価額は上がります。
できるだけ
・為替要因
・インフレ
・経済成長(景気)
に振り回されず、資産保全を図りたい、という願望に一応寄りそってみたPFの一例、といいたいところですが、未来のことは分からずショボショボの運用成績になるかもしれません。
投資は自己責任で。
具体的に何を買うか
あくまで一例ですが、
①世界株(またはS&P500など)
→楽天VTやVTIや【1557】など
※参考:ETF・インデックスファンドを探す - myINDEX
②ゴールド
【1540】など
※参考:ETF・インデックスファンドを探す:検索結果 - myINDEX
③米国債(ヘッジあり)
【1487】など
※参考
★1487- 上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり)(上場米債(為替ヘッジあり)) | ETF(上場投資信託)|日興アセットマネジメント
★ETF・インデックスファンドを探す:検索結果 - myINDEX
④現金(日本円)
普通預金や個人向け国債(変動10年)など。
基本的に3つのETFか投資信託で事足りるのでそこそこシンプル、管理にそれほど手がかからないPFと思われます。
投資タイミング
PFを作っていく投資タイミングとして、
①為替要因
②インフレ
③経済成長(景気)
を気にしてみます。
【世界株:ゴールド:米国債(ヘッジあり):現金=35:15:25:25】
株式とゴールドは外貨建てなので、基本的に円高時に買いたい。
米国債は金利が下がっていく時期に価値が上がるので、できれば景気がよくて金利が高めの時期に買いたい。
ゴールドはデフレ時期に買いたい。
株は不況で買いたい。
基本的に債券以外は、不況期で円高でデフレの時期にPFを数回に分けて作って、その後配分を保持するのがベターな気はしますが、都合良くそんな時期が来るか?
今はそのときではないと個人的には感じますが、未来のことは分かりません。
とりあえずは
「円高期」「世界的な不況期」
にPFを作れればその後のリターンは比較的大きくなるかもしれません。
おわりに
<『世界のエリート投資家は何を考えているのか』アンソニー・ロビンズ(著)鈴木雅子(訳)三笠書房>より引用
レイは、語った。
「トニー、ポートフォリオの大半は好況では利益が出るが、不況になると損失が出るようにデザインされている」
5~10年に一度の大きな不況で株価は大きな下落をみせていることが多い
というのはデータ的な実績がありますが、いつくるのかわからない、たまにしかやってこない不況のことはそれほど想定されていない、のが一般的な資産運用の基本モードなのかもしれません。
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