インドの景気と株価水準を探る記事です。
・景気動向⇒CLI(インド)
・株価水準⇒バフェット指標など
で簡単に確認してみます。
インドの景気動向
インドの景気動向をOECD景気先行指数(以下:CLI)で探ってみます。
CLIの簡単な説明です。
○OECDが算出している景気動向を判断する指標
○100が基準値
○100より低い⇒景気は悪い
○100より高い⇒景気はよい
○CLIが下降している⇒景気の減速
○CLIが上昇している⇒景気の加速
詳しくは下記記事を参照ください。
※出所:OECD Dataより管理者作成
2015年1月~2018年12月のインド(青)とOECD全体(赤)のCLIの推移です。
インド景気はこの指標では
●2015年秋頃にピーク
●2017年2月頃にボトム
●その後、景気拡大が続いている
というところ。
ただ、12月の数値は前月とほぼ同じです。
先月のこのシリーズで
”数値の上昇の勢いにやや陰りがあるように感じられます”
と書いていましたが、12月のデータからはその印象は強まり、ピークアウトの可能性を感じるところ。
2017年2月頃がボトムなので、約2年近い拡大期を終え、今後景気減速がみられるかどうか。
水準としては好況。
景気の観点からは不景気な時期の株価が割安である可能性が高く
今はインド株を買うチャンスではない?
と推測。
インドのバフェット指標の推移と2018年末の株価水準
バフェット指標=(ある国の)株式時価総額÷名目GDP
個人的には
・この数値が長期平均より大きい⇒その国の株価は割高傾向?
・この数値が長期平均より小さい⇒その国の株価は割安傾向?
と判断する一つの目安として使用。
※経験則に基づく単なる目安です
※バフェット指標についてはこちらの記事を参照ください
インドのバフェット指標の推移を見てみます。
データは2003~2018年の年末値です。
※出所:Global Noteのデータより管理者作成 ※2003~2018年の年末値で算出
この期間の平均値は0.73、中央値は0.71です。
2018年末は「0.77」。
この指標では
●2006~2007年、2009~2010年、2017年頃⇒割高
と推測。
2018年末は割高度合いが低下したが、まだ平均値以上?
というところ。
直近のインドのバフェット指標
※世界経済のネタ帳、World Federation of Exchangesのデータより管理者作成
2019年1月末は「0.66」で前月より大幅な低下。
1月に時価総額が6%足らず減少したことに加え、2019年の予測GDPの値で計算したため。
IMFはドル建てのインドの名目GDPが2019年に10%増加する、との予測を立てていますが、実際はどうなるか。
「0.66」は長期平均の「0.73」を下回っており、インド株の水準は
ふつう~やや割安?
と推測。
2018年末は「0.77」だったので、2018年は
割安傾向
にシフトしているか?
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まとめ
CLIでみたインドの景気
●水準⇒よい
●トレンド⇒停滞?
バフェット指標でみたインドの株価水準
●ふつう~やや割安?
インド株の投資のタイミングとして
●買い→あまり適さないか
●売り→「買い」よりは適す、かも
※景気水準がよく、株価は割安ではなさそうだから(景気が悪くなればもっと割安になってくれる?)
※「できれば割安で不景気な時期に買いたい」という欲張りな判断に基づいています
※個人の感想です。投資は自己責任で
おわりに
上記サイトによれば2019.1.31時点のインド市場の
●PER:25.4(26.2)
●CAPE:21.6(21.7)
●PBR:2.8(2.9)
とのこと
※()内は2018年12月末の数値
前月よりやや割安傾向にシフト。
比較対象の40ヶ国でインドは2番目の割高度合いという見立てのよう。
※米国は3番目
※出所:EPI | WisdomTree India Earnings ETF - Investing.comより作成
インド投資のツールの一つ、
【EPI 】ウィズダムツリー インド株収益ファンド(米国ETF。ドル建て)
のここ1年。
ぱっとしない展開。
もし今後インドで景気減速が起きれば、中長期的には株価も下げて、割安な状況が生まれる?かも。
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