2019年4月末のデータからJリートの割安割高を探ってみます。
TOPIXと東証リート指数の確認
はじめに簡単にTOPIXと東証リート指数の推移を確認。
※出所:SBI証券
ここ1ヶ月の東証リート指数とTOPIXの値動きを比率で比較したものです。
この期間はトントン。
※出所:SBI証券
ここ2年だとリート優位。
※出所:SBI証券
ここ10年だとリート優位。
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Jリートスプレッド
Jリートの割安割高の判断の目安の一つとしてわたしはJリートと日本の長期国債利回りの差(スプレッド)を確認しています。
本記事では
「Jリートの平均利回り-日本国債利回り(10年物)」
のことを「Jリートスプレッド」とします。
クレジットスプレッドと同じような発想で、「Jリートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が
・大きいほどJリートは割安
・小さいほどJリートは割高
とみなす指標です。
※「Jリートスプレッド」は一般的な用語ではありません
※クレジットスプレッドについてはコチラ↓
過去の利回り「Jリート」と「日本10年国債」
少し古いデータですが、過去の推移の確認です。
下記グラフは2001.9月末~2017.7月末のJリートと長期国債の利回りの推移を示したものです。
※出所:JAPAN-REIT.COM、日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※国債の長期金利がマイナスの時期は「0%」で表示
Jリートの平均利回りは
・ITバブル崩壊後:約6%
・リーマンショック後:約8%
まで上昇しています。
欧州債務危機の2011~2012年頃も5%以上の利回りをつけており、リート収益は株式に比べて比較的安定している点から、リート利回りは
リスクオフ時、株安時期の一つの目安
になりやすい指標の一つと思われます。
経験則に過ぎませんが、リートが叩き売られている時期は、株式などのリスク資産も過小評価され、割安になっている可能性があります。
最新のJリートスプレッド
次にJリートスプレッド
●【Jリートの平均利回り-日本国債10年物の利回り】
の推移を確認してみます。
期間は2001年9月~2019年4月末です。
※出所:JAPAN-REIT.COM、日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成
この期間の長期平均は「3.3%」です。
個人的には「かなり割安な時期」の経験的な目安を概ね「5.0%以上」(4.5~5.0%だと迷いそう)としています。
2019年4月末の値は「4.0%」でした。
※マイナス金利は「0%」で計算
・Jリートの平均利回り:3.96%
・日本国債10年物の利回り:-0.04%
2019年3月末は「3.9」だったので、スプレッドは拡大。
「4.0」は平均値「3.3」を上回るも「5.0」には届かない値であり
まあまあ割安?
と推測。
悪くない水準と感じますが、個人的には次の不況を待ってもっと割安に買いたいので、引き続き静観。
<直近の高分配金銘柄>
※出所:JAPAN-REIT.COM - 全ての投資家のための不動産投信情報ポータル REIT一覧(リートデータ)より作成 ※2019.4.26時点
直近の利回り5%以上の銘柄が14個。
前月は12個。
<先月の高分配金銘柄>
※出所:JAPAN-REIT.COM - 全ての投資家のための不動産投信情報ポータル REIT一覧(リートデータ)より作成 ※2019.3.29時点
2017年6月以降23ヶ月間、このスプレッドは
3.9%~4.2%
のレンジ。
2019.3月に「3.9%」まで縮まりましたが4月は「4.0%」に逆戻り。
あとがき
以下、個人的に気にしているJ-リートの利回り。
Jリートは東京圏に一極集中しがちで、そのリスクも考え【3226】【8967】以外は東京圏への集中度が低め銘柄をチェック。
※()内は約1ヶ月前の利回り
・日本アコモデーションファンド投資法人【3226】:3.42%(3.33%)
・フロンティア不動産投資法人【8964】:4.53%(4.52%)
・日本ロジスティクスファンド投資法人 【8967】:3.96%(4.01%)
・福岡リート投資法人 【8968】:4.26%(4.17%)
・ユナイテッド・アーバン投資法人【8968】:3.91%
先月は概ね利回り上昇。
【8968】も追加。
※データ元
★JAPAN-REIT.COM (2018.4.26時点)
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