もしもの円暴落があるとわたしの現在の長期投資の投資ポジション(日本円現金100%)では非常に困るので、主に日本のインフレ率のチェックを中心に
「もしも」の兆し
がないか適時確認しています。
円暴落の兆しを知るための指標
わたしは以下の5つの指標を適時確認しています。
①ドル円名目レート
②円の実質実効為替レート
③日本の消費者物価指数
④日本の長期金利(10年国債の金利)
⑤日銀の資産動向
※あくまで個人的な対策に過ぎないので、本当に役立つかはわかりません
それぞれが何を意味するのかの説明は以下の記事を参照ください。
ここから5つの指標を一つずつ確認していきます。
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「ドル円名目レート」
<ここ5年のチャート>
※出所: USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
ここ5年は「1ドル=101~124円」程度。
ここ5年では円高水準。
<ここ3ヶ月のチャート>
※出所: USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
ここ3ヶ月は概ね「105~110円」程度で円高傾向。
暴落の気配はなさそう。
円の実質実効為替レート
※出所:日本銀行時系列統計データ検索サイトより管理者作成 ※グラフ期間:1973.1月~2019.7月
上記は長期的な視点から「通貨の実力」を示唆する、という人もいる実質実効為替レート(円)の推移グラフです。
1973.1月~2019.7月の
・長期平均:97.0
・中央値:97.5
です。
2019年7月の数値は「77.3」であり、前月(77.6)より円安方向にぶれています。
水準としては長期平均「97.0」より大幅に低く
円安
方向にぶれている水準と推測されます。
※単なる個人的な目安です。一般的ではないと思うので、ご注意ください
急激な動きではなく暴落の雰囲気はありません。
日本の長期金利(10年国債の金利)
※出所:日本 10年債券利回りチャート
ここ5年の日本の長期国債利回り推移です。
先月は「-0.15%」、今は「−0.26%」程度。
利回り急騰の雰囲気はなく、2016年を下回るマイナス利回り水準。
日本の消費者物価指数
※出所:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 時系列データのデータより管理者作成 ※2014年4月の消費増税の影響を調整しないデータ
概ねアベノミクス後、2013年1月~2019年7月の
消費者物価指数<生鮮食品を除く総合。前年同月比>
です。
2019年7月は+0.6%(前月は+0.6%で変わらず)。
2017年8月から2年近く「0.7~1.0%」のレンジでしたが、5月、6月、7月と低下傾向でレンジから下振れ。
デフレ傾向に戻るのか、消費増税で表面上上昇するか。
日銀保有資産
過去5年の日銀保有資産の推移です。
2019年8月20日は約570.1兆円。
2019年の日本の名目GDPは推計で557.8兆円(IMF推計)であり、このデータを用いると現在の日銀の保有資産額は名目GDPの約102.2%です。
約1年前2018.8.26の日銀資産は約548.8兆円なので、この1年で概ね21.3兆円の増加となっています。
2014年、2015年、2016年は年間で80兆円前後増加していたので、2017年以降、量的緩和ペースは大幅に減速していると思われます。
※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
米国債の利回りとギリシア国債の利回りの確認(ともに10年物)
もしも日本円が暴落するとき、市場はいわゆるリスクオフ一色の相場になると思われます。
そのとき投資家の資金が逃げ込む国債市場の一つは、流動性や信用力の高い米国債ではないかと思います(ドイツ国債などもおそらく同様)。
逆に投資家が資金を引き揚げる国債の一つは、多額の負債を抱え事あるごとに国債利回りが急騰しているギリシアの国債ではないかとわたしは推測しています(ポルトガルなど他にもいろいろあると思いますが)。
したがって、もし円に何かあれば、米国債の利回りは下がり(米国債は買われて価格が上がり利回りが下がる)、ギリシア国債の利回りは上がる(ギリシア国債は売られて価格が下がり利回りが上がる)と推測されるので、この意味で米国債やギリシア国債の利回を観察しておくと、役に立つのではないかと思われます。
米国債10年物利回り
<ここ5年>
<ここ3ヵ月>
米10年国債利回りはここ5年で最も低い水準へ。
3ヶ月前は2.3%ほどあった利回りは最近明確な低下傾向。
ギリシア国債10年物利回り
<ここ5年>
<ここ3ヵ月>
ここ3ヶ月では概ね「3.2%⇒1.9%」に低下。
ここ5年でみるととても低い水準。
米国債利回りは低下傾向ですが、ギリシア国債利回りも低位へ。
急激なリスクオフの雰囲気は感じられません。
まとめ
2019年7月の消費者物価(生鮮食品を除く総合)は+0.6%(前年同月比)。
物価上昇は緩やかでデフレ逆戻りの雰囲気もなきにしもあらず。
その他指標からも「円暴落」の気配は特に感じず。
おわりに
名目のドル円は2016年以来の円高水準。
昨年以降、リスクオフ局面での円高は起きにくくなっている、との主張もありましたが、最近は徐々に円高傾向は増しているか。
暑かった8月も今週で終わり。
あとひと月あまり、10月から消費増税。
10月以降物価は上昇する見込みですが、どうなりますか。
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