インドの景気と株価水準を探る記事です。
・景気動向⇒CLI(インド)
・株価水準⇒バフェット指標など
で簡単に確認してみます。
インドの景気動向
インドの景気動向をOECD景気先行指数(以下:CLI)で探ってみます。
CLIの簡単な説明です。
○OECDが算出している景気動向を判断する指標
○100が基準値
○100より低い⇒景気は悪い
○100より高い⇒景気はよい
○CLIが下降している⇒景気の減速
○CLIが上昇している⇒景気の加速
詳しくは下記記事を参照ください。
※出所:OECD Dataより管理者作成
2015年1月~2019年10月のインドのCLIの推移です。
インド景気はこの指標では
●2017年2月頃にボトム
●2018年7月頃(1年5ヶ月後)にピーク
●その後、景気減速トレンド?
というところ。
かなり鋭角的な落ち込みとなっています。
水準としては不景気。
ちなみに2019年5月までのグラフは景気拡大保たれているような雰囲気でしたが、10月のグラフは明確な減速トレンド。
<2019年5月の状況>
インドのバフェット指標の推移と2018年末の株価水準
バフェット指標=(ある国の)株式時価総額÷名目GDP
個人的には
・この数値が長期平均より大きい⇒その国の株価は割高傾向?
・この数値が長期平均より小さい⇒その国の株価は割安傾向?
と判断する一つの目安として使用。
※経験則に基づく単なる目安です
※バフェット指標についてはこちらの記事を参照ください
インドのバフェット指標の推移を見てみます。
データは2003~2018年の年末値です。
※出所:Global Noteのデータより管理者作成 ※2003~2018年の年末値で算出
この期間の平均値は0.73、中央値は0.71です。
2018年末は「0.77」。
この指標では
●2006~2007年、2009~2010年、2017年頃⇒割高
と推測。
2018年末は割高度合いが低下したが、まだ平均値以上?
というところ。
直近のインドのバフェット指標
※世界経済のネタ帳、https://www.world-exchanges.org/のデータより作成
2019年10月末は「0.72」で前月比「+0.03」。
インドの時価総額のピークは2018.1月の2.38兆ドルで、10月はピークから「-11.3%」の水準。
バフェット指標「0.72」は長期平均の「0.73」とほど同水準であり、インド株の水準は
ふつう?
と推測。
2018年末は「0.76」だったので、2019年は
やや割安傾向
にシフトしているか?
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まとめ
CLIでみたインドの景気
●水準⇒悪い
●トレンド⇒明確な減速トレンド
バフェット指標でみたインドの株価水準
●ふつう?
インド株の投資のタイミングとして
●景気から⇒悪いタイミングではない?
●株価水準から⇒よくも悪くもないふつうの水準?
両面でみると、概ねふつうだが悪くもないタイミングか。
世界全体の景気動向も加味すると、個人的にはあまり今は動きたくない時期。
※個人の感想です。投資は自己責任で
インドのインフレ率
IMFによればインドの消費者物価指数の前年比は2012年「10.00%」でしたがその後低下傾向。
2015年以降5%を下回り、2018年「3.43%」、2019年の予測は「3.44%」と最近はずいぶん落ち着いてきている印象。
おわりに
※出所:EPI | WisdomTree India Earnings ETF - Investing.com
インド投資のツールの一つ、
【EPI 】ウィズダムツリー インド株収益ファンド(米国ETF。ドル建て)
のここ5年。
単なる結果論ですが、ここ5年ではチャイナショック時2016年2月頃が買い時。
2018年1月頃がベストの売り時でした(景気のピーク、ボトムとは時期にズレがあり)。
2018年1月以降の世界景気減速ではそれほど株価は落ちていませんが、ここからどうなりますか。
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