即時性の高い米国の景気指標として
ECRI景気先行指数
があります。
この指標からほぼリアルタイムの米国景気動向を確認する記事。
ECRI景気先行指数とは
米国の民間調査機関ECRIが毎週発表している指数。
★指数が大きくなる⇒景気がよくなる
★指数が小さくなる⇒景気が悪くなる
と判断。
1967年以降の週次のデータが公表されており、50年以上の歴史を持つ米国景気指標。
※Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRIで入手可
ECRI景気先行指数は「マネーサプライ」「JOC-ECRI工業市場価格指数」「住宅ローン申請」「債券実質金利」「株価」「債券利回り」「失業給付申請」の、株価を含めた7つの要素で指数化された指数。
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ECRI景気先行指数の今
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRIより作成
2017年1月以降の推移。
最新データ2021.6.25のECRI景気先行指数(以下、先行指数)は
「156.9」(前週比+0.1)。
ピークは2021年5月の「158.9」。
ややピークアウトの気配あり。
2017年以降のECRI景気先行指数とS&P500、その傾向
2017年1月以降の「先行指数」と「S&P500」の週足データをグラフ化したもの。
以下、最近の経験則。
<先行指数が低下トレンド>
先行指数が低下トレンドにある時期は株価下落リスクは高め。
リスク資産の比率は控えめの守備的スタンスが無難か。
<先行指数が上昇トレンド>
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRI、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Financeのデータより作成
※期間:2017.1.6~2021.1.22
先行指数が上昇トレンドにある時期は、株価上昇の可能性が高め。
リスク資産の比率は大き目の攻撃スタンスが報われやすいか。
いずれにせよ株価と同様
先行指数のトレンドがいつまで続くか?
といったトレンドの先読みを確実に行うことは困難であり、その意味では単なる結果論に過ぎませんが、最近の傾向。
最新のECRI景気先行指数とS&P500
※出所:Economic Cycle Research Institute | Public Home | ECRI、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Financeのデータより作成
先行指数、株価、ともに過去最高水準。
先行指数にやや頭打ち感、株価は上昇続き。
ECRIの経験則と米国株へのアクセルの踏み具合
★先行指数にやや頭打ち感⇒やや警戒
★先行指数の2020年3月以降の上昇トレンドは継続している可能性⇒ポジティブ面
個人的にはごく控えめのリスクテイクというスタンス。
<個人的にしっくりくる米国株へのアクセルの踏み具合>
20%程度の強さ?
※個人の感想です。投資は自己判断、自己責任で
おわりに
<米国、実質個人消費:ここ5年>
※出所:Real Personal Consumption Expenditures (PCEC96) | FRED | St. Louis Fed
2021年3月にはコロナ前のピークを上回った米国の実質個人消費。
今のところ2021年4月をピークに5月は足踏み。
経験則が役立ちにくい面もあるコロナショック後の経済、相場。
2020年春以降の急回復から1年余り、いったん回復は足踏みするのか、この一年の流れが今後しばらく継続するのか。
米国失業率に関しても改善にやや足踏み感あり、気になるところ。
<米国失業率:ここ5年>