信用評価損益率(2市場、買い方)とTOPIXについて。
信用評価損益率とは
「信用評価損益率」とは、信用取引で株を買っている人が買値と比べて今どのくらいの損失状態であるかを見る指標です。(中略)数値がプラスだと買い残の多くが評価益の出ている状態で、数値がマイナスだと買い残の多くが評価損の出ている状態を示します。
※引用元:日興証券 初めてでもわかりやすい用語集
<以下は信用取引損益率に関する私見>
●信用取引損益率(2市場、買い方)は日本市場において、信用取引で株を買っている人の損益状態を比率(%)で示す指標
●信用取引損益率が「-10%」なら、信用取引で買われている株式残高の含み損がトータル平均で「-10%」であることを示唆
「+5%」なら、信用取引で買われている株式残高の含み益がトータル平均で「+5%」であることを示唆
●自分以外の投資家の損益状況を知ることは、一個人投資家にとっては難しいことですが、この指標を見れば他者の損益状況をいくらか把握できる
信用評価損益率の長期推移グラフ
※出所:信用残の推移 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブより作成 ※2001.6~2022.10の月末値
ほとんどの期間、マイナス圏で推移。
上記期間の
★平均値:-11.6%
★中央値:-10.9%
個人的に以前は「-25%」以下の時期を「株価が割安な時期の目安」としていましたが、今は
「-20%」
以下を「株価が割安な時期の目安」としています。
「信用評価損益率」と「TOPIX」
※出所:信用残の推移 | 信用・手口 | トレーダーズ・ウェブ、TOPIX【998405.T】:時系列 - Yahoo!ファイナンスより作成 ※2001.6~2022.10の月末値
損益率(グレー)は左目盛り、株(オレンジ)は右目盛り。
長期的にみると、損益率が大きく上昇している時期でも株価はさほど上げていないことが多く、一方、損益率が大きく低下している時期は、概ね株価も割安だったことが多いという印象。
よって、株価の割高時期よりも割安時期を知るのに役立ちやすい指標か。
割安時期の目安を「-20%」としてみてみます。
月末値でみると、この期間、6回ほど「-20%」を下回る時期がありました。
☆ITバブル崩壊期:2回
☆米住宅バブル崩壊期:2回
☆欧州債務危機:1回
☆コロナショック:1回
株価と併せて観察しても、概ね的確に株価の割安時期を示唆していると思われます。
今の「信用評価損益率」
最新の「信用評価損益率」の確認。
2022.11.11の損益率は「-10.18」%。
2001年6月以降の
★平均値:-11.6%
★中央値:-10.9%
なので、今はごく普通の水準。
長期的に割安な時期、ではなさげ。
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