恐怖指数(VIX)と株価について。
恐怖指数とは
米シカゴ・オプション取引所(CBOE)が、S&P500種株価指数を対象とするオプション取引のボラティリティ(変動率)を元に算出、公表している指数。
英語では「investor fear gauge」、別名Volatility Index(略称:VIX)と呼ばれる。
将来の相場に対する投資家心理を反映する指数とされており、一般的にVIXの数値が高いほど投資家の先行き不透明感も強いとされる。
通常は、10から20の間で推移することが多いが、相場の先行きに大きな不安が生じた時には、この数値が大きく上昇するという傾向がある。
※引用元:恐怖指数|証券用語解説集|野村證券
個人的な見解は↓↓
恐怖指数の推移とデータ
※出所:CBOE Volatility Index: VIX (VIXCLS) | FRED | St. Louis Fed
1990年1月~2022年11月(月末値)の長期推移。
グレー部分は景気後退期。
この期間4度ある景気後退期にVIXは30以上に上昇。
株を買うならできればVIXが高い時期に買う方が割安、という傾向はありそう。
この期間の月末値の
☆単純平均:19.8
☆中央値:18.1
であり、18~20くらいがふつう。
それ以上で市場は悲観傾向、以下で楽観というのがざっくりした見方。
ただ、ITバブル期のように株価が急激に上昇する時期にも代表値を超えてくることがあったり、一瞬30を超えるようなリスクオフ相場が来ても、長期的にはかなり割高、ということもあり、一つの指標ですべてを判断するのは危険な場合も。
恐怖指数とS&P500
※出所:CBOE Volatility Index: VIX (VIXCLS) | FRED | St. Louis Fed、S&P500 過去のレート - Investing.comより作成
1990年1月~2022年11月(月末値)のVIXとS&P500の長期推移。
グレーがVIXで左目盛り。
ブルーがS&P500で右目盛り。
株価と並べてみるとVIXの優秀さがはっきりします。
特に
「VIX 40以上」
の時期は長期的に見て、株が割安な時期が多いです。
気長に投資チャンスを待ち望む派は
できれば「月末にVIX40以上」
場合によっては「月末にVIX30以上」
を一つの買いシグナルとしてもいいのかもしれません。
2022年11月末の恐怖指数
2022年11月末のVIXは「20.58」(前月は「25.88」)。
月末値でみると今年は2月と9月に30以上になっていますが、だいぶ下がってきています。
S&P500も月末値では9月以降上昇傾向。
おわりに
2022年9月末のVIX「31.62」が買いシグナルだった
といえなくもないですが、個人的には景気悪化と金融引き締めが続いていることから引き続き動かず。
またチャンスを逃したかもしれません。
来年あたりVIX40以上のビッグチャンスが来るのかどうか。