ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

米国リート利回り 2.8% 米10年債利回り 3.9%

米国リートの割安割高を探ってみる記事。

 
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米国リートスプレッド

米国リートの割安割高の判断の目安の一つとしてわたしは米国リート(IYR)と米国の長期国債利回りの差(スプレッド)を確認しています。

本記事では

「IYRの平均利回り-米国国債利回り(10年物)」

のことを「米国リートスプレッド」とします。

クレジットスプレッドと同じような発想で、「米国リートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が

・大きいほど米国リートは割安

・小さいほど米国リートは割高

とみなす見方。

※IYRの利回りは過去1年間の分配金で算出

※「米国リートスプレッド」は一般的な用語ではありません

※クレジットスプレッドについてはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

最新の米国リートスプレッド

次に米国リートスプレッド

●【IYRの利回り-米国債10年物の利回り】

の推移を確認。

期間は2002年9月~2023年2月末。

※出所:iShares U.S. Real Estate ETF (IYR) Stock Price, News, Quote & History - Yahoo Financeアメリカ 10年 債券利回り - Investing.com より作成

2002年9月以降の中央値は約「1.0%」。

2023年2月末は約「-1.1」で前月「-0.9」より低下。

・IYRの利回り:2.82%

・米国10年物債利回り:3.94%

2月末の「-1.1%」は中央値「1.0%」より大幅に小さく水準としては米国リートは

割高?

と推測。

参考①:米国リートスプレッドとS&P500の推移

※出所:iShares U.S. Real Estate ETF (IYR) Stock Price, News, Quote & History - Yahoo Financeアメリカ 10年 債券利回り - Investing.com S&P500 インデックス(SPX) - Investing.comより作成

※期間:2002.9~2022.3

あくまで近年の経験則ですが、米国リートスプレッドが概ね2%以上の時期にS&P500は低迷し、割安であったことが多いもよう。

参考②:「米国リート」と「米国10年国債」過去の利回り

下記グラフは2002年9月末~2023年2月末の米国リートと米10年国債の利回りの推移を示したもの。

※出所:iShares U.S. Real Estate ETF (IYR) Stock Price, News, Quote & History - Yahoo Financeアメリカ 10年 債券利回り - Investing.com より作成 ※期間:2002.9~2022.3

米国リートの利回りは月末値では

・ITバブル崩壊後:約7%

・リーマンショック後:約12%

・欧州債務危機、チャイナショック、コロナショック:4.0~4.5%

まで上昇。

ほとんどの時期で

「米国リートの利回り」>「米国債の利回り」

ですが、2005年7月~2007年10月は2年以上

「米国リートの利回り」「米国債の利回り」

となっています。

いわゆる住宅バブルの時期。

そして今は住宅バブル期以来の

「米国リートの利回り」「米国債の利回り」

の状況で、約1年異常事態が継続中。

あとがき

リート弱気派からは

米10年債利回りが4%ほどある時期に、たかだか2.8%の利回りのために米国リートに投資しますか?

住宅価格も下がってきてますよ

というつっこみが入りそうな状態。

<S&P/ケース・シラー住宅価格指数(主要20都市)>

※出所:S&P/Case-Shiller 20-City Composite Home Price Index (SPCS20RSA) | FRED | St. Louis Fed

もちろんリートは利回り獲得のためだけに投資するものでもなく、今後の米国リート価格動向も米国住宅価格動向も不明ではありますが、個人的には割高感を感じる状況。

※先のことは不明。投資は自己責任で

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