もしもの円暴落があるとわたしは現在の長期投資の投資ポジション(日本円100%)では非常に困るので、
「もしも」の兆し
がないか適時確認しています。
その確認内容を記事にするシリーズです。
<2017.12.27>以来の更新になります。
円暴落の兆しを知るための指標
わたしは以下の5つの指標を適時確認しています。
①ドル円名目レート
②円の実質実効為替レート
③日本の消費者物価指数
④日本の長期金利(10年国債の金利)
⑤日銀の資産動向
※あくまで個人的な対策に過ぎないので、本当に役立つかはわかりません
それぞれが何を意味するのかの説明は以下の記事を参照ください。
ここから5つの指標を一つずつ確認していきます。
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「ドル円名目レート」
<ここ5年のチャート>
※出所: USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
<ここ3ヶ月のチャート>
※出所: USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
ここ3ヶ月は108~114円台で推移。円高傾向。
円の実質実効為替レート
※出所:<BIS>Effective exchange rate indices( Monthly data: Narrow indices:last updated 18 January 2018 ※グラフ期間:1973.1月~2017.12月
上記は長期的な視点から「通貨の実力」を示唆する、という人もいる円の実質実効為替レートの推移グラフです。
1973.1月~2017.12月の
・長期平均:92.9
・中央値:94.7
・ここ10年の最安値:70.9(2015.6月)
・ここ10年の最高値:108.2(2012.1月)
です。
2017.12月の数値は「75.4」であり、前月(76.2)より円安傾向にぶれています。
水準としては長期平均「92.9」より低く
円安
方向にぶれているように推測されます。
※この解釈の仕方はわたしの個人的なものです。全く一般的ではないので、ご注意ください
ただ、急激な動きではありません。
日本の長期金利(10年国債の金利)
※出所:日本 10年債券利回りチャート
ここ5年の日本の長期国債利回り推移です。
今年に入って日銀の緩和姿勢に関するニュースは増えていますが、引き続き長期国債利回りは0.1%に満たない低位水準。
日本の消費者物価指数
※出所:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 時系列データのデータより管理者作成
概ねアベノミクス後、2013.1月~2017.12月の
消費者物価指数<生鮮食品を除く総合。前年同月比>
です。
消費税増税による上昇分は2015.4月には剥落し、その後は「-0.5~0.5%」程度で推移していたのですが、2017.8月に0.7%とレンジを上抜け。
2017年10月は前年比0.8%に上昇。
2017年11月はさらに上昇し0.9%、2017年12月も0.9%でした。
2013~2014年にかけては1%台前半まで上昇しましたが、今回はどうなるでしょうか。
日銀保有資産
過去5年の日銀保有資産の推移です。
2018年1月20日は約525.0兆円。
2018年の日本の名目GDPは推計で552.4兆円(IMF推計)であり、現在の日銀の保有資産額は名目GDPの約95%です。
また、約1年前2017.1.22の日銀資産は約476.4兆円なので、概ねこの1年で48.6兆円の増加となっています。
米国債の利回りとギリシア国債の利回りの確認(ともに10年物)
もしも日本円が暴落するとき、市場はいわゆるリスクオフ一色の相場になると思われます。
そのとき投資家の資金が逃げ込む国債市場の一つは、流動性や信用力の高い米国債ではないかと思います(ドイツ国債などもおそらく同様)。
逆に投資家が資金を引き揚げる国債の一つは、多額の負債を抱え事あるごとに国債利回りが急騰しているギリシアの国債ではないかとわたしは推測しています(ポルトガルなど他にもいろいろあると思いますが)。
したがって、もし円に何かあれば、米国債の利回りは下がり(米国債は買われて価格が上がり利回りが下がる)、ギリシア国債の利回りは上がる(ギリシア国債は売られて価格が下がり利回りが上がる)と推測されるので、この意味で米国債やギリシア国債の利回を観察しておくと、役に立つのではないかと思われます。
米国 10年
<ここ5年>
<ここ3ヵ月>
米10年国債利回りは最近上昇傾向。現在は2.6~2.7%程度。
ギリシア 10年
<ここ5年>
<ここ3ヵ月>
ギリシア長期国債利回りは2017年12月初め頃から利回り低下が著明。
5%台中盤⇒3%台中盤へ。
投資家のリスク許容度が総じて上がっているのか、ギリシアの信用度が何らかの理由で高まっているのか。
まとめ
円高傾向。
2017年12月の消費者物価も0.9%程度の上昇率。
もしもの円暴落の気配は感じず総じて市場は安定している印象。
おわりに
※出所:<BIS>Effective exchange rate indices( Monthly data: Narrow indices:last updated 18 January 2018 ※グラフ期間:1973.1月~2017.12月
上記グラフはドルの実質実効為替レートの推移です。
この期間の
●長期平均:109.9<オレンジのライン>
●中央値:107.1
●2017年12月:119.4
※しつこいですが、この解釈の仕方はわたしの個人的な目安です。全く一般的ではないので、ご注意ください
※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fedのグラフより管理者作成
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