米国債の長短金利差に着目し、米国の景気動向、株式市場の動向を推測する記事です。
米国債の長短金利差を確認するメリット
米国の景気・株式市場の動向を探る役に立つかも?
※当ブログでは「長短金利差」
【米10年国債利回り-米2年国債利回り】
とします。
長短金利差について、詳しくはコチラをどうぞ↓
●米国債 長短金利差 <2017.12.22> - ユキマツの「長期投資のタイミング」
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直近の長短金利差
※出所:アメリカ 10年 債券利回り、アメリカ 2年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月末~2018年12月末
2018年12月末は「0.21%」。
前月末と変わらず(11月末:0.21%)。
直近のピークは2010年3月の「2.81%」。
8年9ヶ月ほど長短金利差の縮小トレンドが続いています。
2019.1.21現在、長短金利差は、0.17%であり、12月末と比べやや縮小傾向。
※2.78%-2.61%=0.17%
※データ:米国債・金利 - Bloomberg
1995年以降の長短金利差と株価の関係
※出所:アメリカ 10年 債券利回り、アメリカ 2年 債券利回り、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Finance のデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2018年12月
1995年以降の長短金利差と株価(【S&P500】を900で割ったもの)の推移グラフです。
2018年12月末は11月末に比べて
・長短金利差⇒変わらず
・株価⇒大幅下落
したので両者の差は縮まりました。
このグラフでは、タイムラグはありますが、長期のトレンドとして概ね
●株価上昇期⇔金利差縮小トレンド
●株価下落期⇔金利差拡大トレンド
が確認できます。
また、この時期のデータに限れば、どちらかといえば
●金利差が大きい時期⇒株式は比較的割安?
●金利差が小さい時期⇒株式は比較的割高?
ともいえそうです。
※長い目でみた一つの傾向、経験則
参考データ:1980年以降の逆イールドと景気後退
※出所:FRED | St. Louis Fedのグラフより管理者作成 ※期間:1976年~2017.11月
1976年~2017.11月の長短金利差のグラフです。
5回の逆イールド期(短期金利>長期金利の時期)とその後の景気後退期(グレーラインの時期)を示しています。
5回とも景気後退期の前に逆イールドが生じており、景気後退期には株価は大きく下げる傾向があります。
長短金利差が小さいだけでなく、逆イールドになる時期は、景気や株式市場にとって不吉な兆候ではあると思われます。
※参考:米長短金利の逆転は懸念=ダラス連銀総裁 | ロイター
FRB利上げ予測
●Countdown to FOMC: CME FedWatch Tool
上記サイトによれば
年内にあと0回
のFRBの利上げにより、現在「2.225-2.50%」のFF金利は2019年12月に
「2.25-2.50%」(利上げなし)
になるとの観測が優勢で、その確率は67.1%。
この期間で利上げはあってもせいぜいあと1回、との予測が優勢。
もう利上げはたぶん、ない、あっても1回?
みたいな雰囲気を醸し出してますが、どうなりますか。
※出所:Countdown to FOMC: CME FedWatch Tool
<前回記事の時点>
おわりに
FRBの利上げが終わって米国失業率が底打ちする頃、米国株はピークに近い?
的な近年の経験則を示唆するのが下記のグラフ。
・「FRBの利上げ」が終わったかは不明
・米国失業率が底打ちしたかも不明
な状況で、まだ気が早いかもしれません。
2度あったことが3度起きる保証もありません。
が、一応気になるグラフ。
※出所:US Unemployment Rate、Yahoo Finance、Effective Federal Funds Rateのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2018年12月
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