中国の中央銀行、 PBOC(中国人民銀行)と主要中銀の資産動向を確認する記事です。
※中銀の金融政策を確認する意味についてはコチラ
※本記事では便宜的に「1ドル=110円」「1ユーロ=130円」「1元=17円」で円換算しており、数値は目安、概算です
スポンサーリンク
PBOCの動向
※出所:China Central Bank Balance Sheetより作成 ※単位:1億元
ここ1年の中国人民銀行(PBOC)の資産推移です。
PBOCの資産は2019年10月末:約36.0兆元(612兆円)でした。
前月比-3兆円。
2019年の動向です。
※出所:China Central Bank Balance Sheetのデータより管理者作成
2018年12月にひと月で22兆円も増えたのですが、2019年は10ヶ月で20兆円減。
方向感はつかめず。
とりあえず2017年末と比べてやや減少しており、ここ2年近くでPBOCの資産規模は横ばいか減少傾向にあり。
<2006年以降のPBOCの年末資産とその増減表>
※出所:China Central Bank Balance Sheetのデータより管理者作成
4つの中央銀行、トータルでの変動
世界の4大中央銀行、FRB、ECB、日銀、PBOC、トータルの資産動向をみてみます。
トータル資産は概算で2019年10月末:約2238兆円
・前月比+25兆円。
と一気に増加。
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | 、China Central Bank のデータより管理者作成
年間で2017年は+182兆円、2018年は+31兆円増加でした。
今年は4月に「-45兆円」まで減りましたが、9月以降、FRBの資産膨張でほぼトントンの水準まで巻き返しています。
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | 、China Central Bank のデータより管理者作成
2019年の各中銀のバランスシート動向<810月時点>
●PBOC・・・−20兆円(2018年:+15兆円)
●ECB・・・+1兆円(2018年:+26兆円)
●FRB・・・-7兆円(2018年:−41兆円)
●日銀・・・+24兆円(2018年:+31兆円)
おわりに
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | 、China Central Bank のデータより管理者作成 ※2019年は10月まで
とりあえず4中銀トータルの資産は2019年は10ヶ月でほぼトントン。
PBOCの動きは読めませんが、その他の3行は増加する見込みで、2019年は年間プラスになる可能性が高いか。
いわゆる「量的緩和」政策の一環ではないようでいつまで続くかは不明ですが、これで一応
FRB、ECB、日銀、すべて緩和的なスタンスで足並みがそろった
ような感じ。
中銀資産が増加してくる可能性が高い展開。
9月~10月初旬までのリスクオンはこの中銀姿勢も影響しているか。
これまでのように「中銀緩和⇒リスクオン」の展開が続くかどうか。
2019.10.14の記事
では上記のように書いていましたが、その後も
「中銀緩和⇒リスクオン」の展開
が継続中。
今のところの結果論ですが、9月以降は余計なことは一切考えずFRBを信じてリスクオンすればよかった展開。
まさに
FRBに逆らうな
な展開でした。
今後はどうなりますか。
<FRB資産:ここ1年>
※出所:Assets: Total Assets: Total Assets (Less Eliminations From Consolidation): Wednesday Level (WALCL) | FRED | St. Louis Fedより作成
こんな記事も